地下鉄の駅を上がると賑わいを感じる
大きなデパートや可愛いお店もたくさん
北へ真っ直ぐ貫く通りの先に山が見えた
今日は登山じゃないからこの靴でも大丈夫

おしゃれなガス灯に似た街灯のそばを歩くと
懐かしい店も新しい店も馴染みの店に見える
小さな商店街も大きなアーケードも楽しそうで
寄り道したい気持ち抑えるのがもう大変だ

広い幹線道渡ってすぐに高架下に滑り込む
ひっそりと立ち並ぶ小さなお店や謎の店
誘惑をなんとか振り払って坂を上ろう
道は逃げないけど時間は逃げていくからね

思い出してもたくさん歩いたわけじゃ無いのに
なんだか印象深くて何度も脳裏をよぎってた
全然違う場所にいても振り返って見たくなる
海と山の間にギュッと詰まった宝箱の坂道


流行廃りで入れ替わるテナントも多い筈なのに
何年経っても色あせた看板が有ったりする
スマホの日付はちゃんと今日だよねって確認して
あれ何やってんだろうって少し笑ってしまう

歩いて行くとピカピカのゲートがお目見えする
それよりもあのケーキ屋さん超美味しそう
でも坂上る前に体重増えたら意味無いよね
ゲートの先の道を越えたら坂がキツくなるし

傾いた場所の建物は見ていて面白くて飽きない
入口も階段もそれぞれうまく合わせて出来ている
通りと同じ名前のホテルや円い窓のビル
いろんな時代が混ざって少し空も開けてくる

思い出すほど歩き慣れた道でも無いのに
なんだか街の中が生きた博物館みたいだ
何が違うんだろうどこが変わらないんだろう
坂道で息が上がってもそれだって楽しくなる


ものすごくおしゃれな学校が有ると思ったら
廃校舎を利用した工芸雑貨のオンパレード
誘惑に耐えかねて吸い込まれ至高のひととき
ヤバい目的が変わってしまうところだった

厳選した買い物を少しだけしてまた坂を上る
ここまで来るとちょっとした登山気分になる
目の前に壁のような緑色が迫ってきている
こんな場所に住んでいたらどんな私なのかな

角まで行くとトアロードは終わってるみたい
その先の突き当たりから見下ろすと駅が見える
歩き始めたところもその先に見える海だって
確か海にはフェリー乗り場があったっけ

微かな不安とささやかな希望をブレンドして
海から降り立ち海へと旅立つこの街とどこかに
この街は宝物になるんだよって伝えたいな
そして気合いをいれて北野坂を目指そうか


旅人がとても良く似合う街だなって思う
よそ者もすぐに馴染む道だなって感じる
何十年住んでいても旅をするように生きていけて
何十年離れていても家に帰るように扉が開いてる


それじゃあまたねトアロード
次はもう少し体力を付けてくるから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

トアロードから

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投稿日:2021/07/10 17:02:53

文字数:1,117文字

カテゴリ:歌詞

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