その日の夜、22時すぎ。
「…安田教授」
西野と武本が雅彦の部屋のドアを開けた。
「西野君、論文はできたんだね?」
「はい、先ほどそちらに送りました」
そういわれ、連絡が来ていないか改めて確認する雅彦。見ると、確かに西野からの連絡が来ていた。添付されていたファイルを開く。論文にウィルスなど、有害なデータが含まれていないかチェックした後、論文の中身が全て雅彦の頭脳に転送された。あっという間に内容をチェックする雅彦。これは、アンドロイドの頭脳を持つ雅彦ならではの芸当である。
「…うん、良いんじゃないかな」
「そうですか、ありがとうございます」
「それじゃ、二人共、お疲れさま。気をつけて帰るんだよ」
「分かりました。…それでは、失礼します」
そういって部屋をあとにする二人。二人を見送った雅彦は席に戻り、しばらくぼおっとしていた。そして時計を見る。ここ数日、遅い日が続いたが、今日は特に遅い。
「…それじゃ、僕も帰るか」
雅彦は立ち上がると、帰るための身支度を始めた。荷物をリュックに入れ、立ち上がる。部屋の中を見渡して何も忘れ物がないことを確認すると、部屋の電気を消して外に出る。ドアにもロックをかけ、廊下を歩き出した。
エレベーターに乗り、一階まで降りたあと、入口から建物を出る。大学内の明かりは深夜に近い時間帯だったので、明かりは抑え目になっている。そんな明かりに照らされながら雅彦は大学を出た。大学と同じく、抑え目な明かりに照らされながら街を歩く雅彦。商店街の店はコンビニを除いて閉まっており、閉まった店の前にある自動販売機の明かりだけがこうこうと周囲を照らしていた。そんな中を、雅彦は黙々と家に向かって歩いていた。
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