投稿作品60作品
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大きく開けた窓に
街の音が届く
まだ 馴染みのない声がする
何もないこの部屋に
吹きこんだ風を
ひとりめの友達に数えて
知らない道の 名前を探して
今日はひとりで 出かけてみようか
一枚の地図と きんいろのコイン
靴紐を結んだら...Step(仮)
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あなたの旅の終着点
水の都を歩き出す
夏の終わり ことだまを
遠い家路の 道づれに
古き名の奥ゆかしささえ
気付かないままだった
冴え冴えと 月は曇りなく
あなたの瞳 そのままに
夏も 秋も あなたと行こう
ひとつ歌を口ずさみ...細道紀行
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ゲートくぐればステーション
今日は 新しい靴と
時代遅れのトランク
さあ行こう そろそろ時間だ
見下ろす先に メトロポリスの光
夢と不安だけ 抱えてゆくよ
無数の星を通り過ぎた頃
メモリの奥に残るように
夜空に星の名前を並べて
教えてくれた 優しい声...Promise
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ことりの声さえも聞こえない冬が来る
つめたい雪の中で うずくまる
ほんとは知ってたよ
だれより寒いのは 涙に気付けないから
家へ帰ってく 足あとのついた道
冬のさびしさを いちばんに知る君は
もうどこへ行けばいいのかも
分からないで 泣いたりしてさ
そうずっと前から僕は
考えてた 君のことを...モランのこと
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薄青色の風
静かに舞う午後のこと
唇にやさしい
花の唄をのせたまま
夜明け前に夢を見たの
目が覚めたらあの場所へ出かけよう
あなたのことを いまでも思い出す
小川を越えてゆく足音のリズムで
薄紅色の花
開く時に会いにゆこう...Spring Waltz
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いつもの電車を 降りたとき
吹き抜けた 風の色
夕暮れ過ぎの 群青を
見上げては歩く
色あせた文字のバス停に
待ちぼうけ 白い月
古いベンチで 微睡めば
バスの音 遠く
思い出すことはこの場所で
話してた 淡い夢のこと...私の一番星
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川沿いに伸びた影と
地面に落ちた光
手をつなぎ駆けていった
明日もまた会おうね
むかし
風に吹かれ きらめく瞳が
浮かんでくる そんな季節
いつからか
どこかに置いてきた言葉
思い出すよ...夕暮れみち
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手のひら 閉じ込めた
花弁は儚く脆く
夏の夜に彷徨えば
暗闇に頼りの灯り
覚えているのでしょうか
あの日 確かな 契りとあたたかな雨
七月はこちらへ
あなたはいづこ
笹の葉はしらぬ
さらさらゆれているだけ...雨と七夕
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誰かが呼んでいる
心の奥底
夜明けの色が 切なくて
目を細めていたね
遠くまで来たねと
囁く風の音
閉じられないで
そのままに手を広げ
どこか どこか遠く
はるか 彼方の街...The Migrant Song
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風の隙間をノックしたら開くよ
ふしぎの扉 むこうにあるのはどんな場所?
日向えらんで進む
時の狭間にはさまった栞を
見付けだしたらどこへ飛んでいけるのだろう?
木葉透かして笑った
どこへゆく?なにをする?
正解は無限大
花が笑って舞って
霞む記憶になっても...はじまりの夏
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時のままに参りましょう
花筏の風にさらわれて
去る者追わず待ちましょう
次の季節が巡るまで
唐傘くるりとまわったら
下駄の目からりと鳴ったなら
まわる傘の目 めぐる花の香
今も 変わらぬこの道
時のままに参りましょう
花筏の風にさらわれて...桜花流転
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潮の移り香 消えて行った
玉虫色の影が 霞んで
耳もと 声はほのか
いつでも砂の底には 隠してた言葉
とおい昔から 変わらぬこの街に
私の色もいつか消えて そっと溶けてゆける
風の手紙に のせた記憶
露草色の朝に まどろむ
足もと 波が寄せる
どこかの知らない国で 擦り切れた想い...Turquoise
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ひらり ゆき雲のおとしもの
空へ 花色をそっとほどいて
ふわり 風の色まだ白く
花の 移り香はいつか薄れ
とおくとおく 山茶花が散る まだ はるか
きらりきらり 雪の夜明けを また 重ね
こおりこおる みなもの鏡 いま 撫でて
さくらさくら 梅が咲いたら ほら もうすぐ
いくつ 数えたら届くかな
い...はるか(仮題)
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A
「むかしの話さ」と 彼はそっと語りだす
古い本のにおい 手を繋いで連れて行く
B
暗い森の道 照らし出すカンテラ片手
「夜の森に入るのかい」 頭上の星が笑う
A
彼女は先へ行く 行く手阻む根を超えて
奥へと続いてく 無数についた靴の跡
B...follow
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君の目に映る世界を
ちょっとだけ摘み取って
見せてくれないかい?
そのまんま理解はできないけど
きっときっと少し分かるから
君の手が描く世界を
すっかりと消し去って
大人は怒る
「なんだって、なんだって ぼくだけが」
君はそう責めるけど...Dear
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帰り道 足音とはしゃぎ声
明るい方へ向かってる
もう暗くなってずいぶん経ったよね
みんなで踊り続けてた
時間が経つのも忘れてさ
フロアを擦る君の靴
照れたみたいなしぐさ
ずっと見てたよ 見えないように
可愛いなって 思ったんだ
コードを抑える君の指...like