作品一覧
その他
オンガク
捕らえられた少女は、城の牢獄の窓からひとり月を見つめていた。 処刑は明日の午後三時。 けれど、明日で命が尽きるというのに、なぜかその顔にはこころなしか満足そうな笑みが浮かんでいた。 「こんばんは、王女様」 声をかけられた少女が振り向いた。 月の光がちょうど逆光になって、少女の顔は半分闇に沈んでいる。...
「それぞれの悪~ある国の物語」