ヒロ。

Ⅰ
　静寂に沈む部屋
　淡く陰る蒼に満たされて
　明けぬ空 窓の外
　薄く声が響いた気がした
　体の内から流れ出る何かが
　瞼を伝って消えていき
　体の内で溢れ出す何かが
　心の隙間満たしてく
　全ては蒼く物寂しい世界の中で...

Ⅰ
　灰 淀む 空
　佇み振り仰ぐ
　降り しきる 雨
　壊れた隙間に流れ落ち
　軋む腕を 空へと掲げ
　痺れる指先は 何を掴むの？
　　冬の雨 僕を濡らして
　　零れゆく 僕の頬を
Ⅱ...

Ⅰ
　初めまして 新しい僕
　さよなら 今までの僕
　僕はね 皆に気づいてと願っても
　世界は僕を置き去りに回っていくんだ
　気づいたんだ 気づかされたんだ
　僕は変わらなきゃ愛されないんだ
　自分にはウソをついて 他人からはよく見えてるよ
　すごく変わったって 皆は僕に言う
　今までの僕は もうい...

Ⅰ
　雪が舞う 駅のホーム
　誰もいない 待合室
　君が書いた 落書き
　指でなぞって 確かめるよ
　俺の隣に 君が居た事
　随分遠くに行ってしまったね
　もう会えないのかな
　寂しいよ ねぇ
　　あの頃 君に言えなかった...

Ⅰ
　街の片隅 ビルの屋上
　見渡せば 無機物の集合体
　変わらない世界に 嫌気が差した
　ふと見上げれば 青色の空
　透き通った向こうに 何かを感じて
　心引かれたボクは 宙を飛ぶ
　「大気圏突破。ここはもう、宇宙(そら)だ」
　　宇宙(そら)を遊泳
　　空と宇宙(そら)の狭間から...