ブックマークした作品
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今日の分だと言って無造作に手渡された封筒は余りにも薄っぺらで、中を確認する気も起こらなかった。
無精髭を生やした支配人は笑うことも労うこともせず、用件を済ませるとさっさと控え室を出て行く。
扉の閉まる音を聞いてからゆっくり顔を上げると、鏡の向こうには安っぽい赤いドレスを身に纏った女の姿。ため息をつけ...【カイメイ】on the rocks-前編-
キョン子
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「氷山中佐!」
叫びながら司令官室の重々しい扉を開くと、机の上で書き物をしていた彼の顔が一瞬で迷惑そうに歪んだ。
銀縁眼鏡の奥の冷たい眼差しが俺を一瞥して、しぃ、と人差し指を口に当てる。動作としては紳士的だが、言葉以上に雄弁に気持ちを語っているその顔には「黙れ」と書いてある。
ーーでも、そんなこと知...【カイメイ】千本桜・夜明けの晩に
キョン子
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彼が訪れると、この花街に一陣の風が吹く。
…というのは言い過ぎかもしれないけれど、彼の気を引きたい遊女たちが色とりどりの着物をはためかせ後を追ったり手を振ったり。
見せかけの華やかさを纏った空間が、ほんの一瞬だけホンモノに変わるのだ。
「カイト様、たまには私を買ってくださいな」
「ああんずるい!あた...【カイメイ】千本桜
キョン子
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「あ~~~~っ!!!
おれはかわいくてちょーカッコイイ14歳のボーカロイド!この際だからマスターに色々文句を言ってやろうと思う!
ニコニコ動画を見てるおまえら!オレの歌ちゃんと聞いとけよ!」
「おまえら見たか?マスターが投稿したオレの曲…
カイト、カイト、カイト、カイト!
カイトとBLさせられてばっ...ビジネスBLやめさせて 歌詞
まぼえむ