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パラソル
足止めた ある日のゴミ置き場
いつかを匂わすラジカセ 一ツ、静かに佇む
其れは、
兆しもないままにざあざあと叩き付け
「遠くの雨音さえ拾うのです」
あなたの声で云う
混ざらない 交ざりはしないのに
それでも此処で恋い焦がれてる
聞かせて、逸るな、 と...

【応募採用】 パラソルワールド 【曲つきました!】

2430a

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ある日のゴミ置き場。
古臭いラジカセから聞こえてきたパラレルワールドの君に、恋をした。

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kidai様の素敵楽曲に応募、採用していただきました。
楽曲>http://piapro.jp/content/?id=gerc8jb06nn9mxvn

リンパート:一人称「僕」二人称「君」
レンパート:一人称「あたし」二人称「あなた」
と、なっております。

歌詞のなかの男性の心境をリンが、女性の心境をレンがうたっているような、あるいは男性の心境を女性言葉でレンが、女性の心境を男性言葉でリンがうたっているような。
前者の場合は「リンレンが語り部(登場人物ではない)」という感じを、後者は「異性の言葉を使うことで心境を少しぼかしつつ、女性の中の強い部分、男性の中の女々しい部分をしっかり見せる」感じを出せるかと思います。
また、前者ならラジカセから聞こえた声が女性のもの、聞いているのが男性。後者はその逆。どちらがどちらかややこしくなりますが、パラレルワールドの「似て非なる異世界」のイメージと合いそうかな、と思いました。
前者が地球A、後者が地球Bで、実はそれぞれが同じように聞いている、というパターンも狙いつつ。そのあたりを意識して、リンパートAメロは一番は「いつかを匂わす=懐かしい」でラジカセが過去のものである感を、二番では「未来の滴る雨音」でラジカセが未来のものである感を、そしてその矛盾で二人×二つの視点を匂わした‥たつもりなのですが、ささやかなのでとにかく「不思議」な感じが出ていればそれでいいかも。

*描写注釈
「」はラジカセから聞こえてきた声、『』はそれと聞いている側の声がかさなったものです。
またBメロ、一番の「押し鎮めた」ものは、ラジカセの再生ボタンと、会いたいと焦がれる気持ちのふたつ。
二番の「晴れ間」は、言葉通りの意味と、二人にとっての明るい結末の隠喩です。

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雨に打たれてラジカセが壊れれば、「あなた」の声はもう聞けなくなってしまう。
だから雨の日は、自分の身を濡らしてまでも「あなた」をしずくから守る。
傘の下のパラレルワールド、パラソルワールド。
恋をしても交わることのない、分かつことのない異なる世界。