歌詞設定作品

【あのこのママが欲しい】
作詞・作曲 / まみすけ
歌 / 歌愛ユキ
あのこのママ
包み込むように
やさしく笑うの
かなしくなっちゃった
ずるくてもいいの
わたし おとこのこになっちゃいたい
あのこのママが欲しい...

あのこのママが欲しい

まみすけ

まみすけ

あのこのママが欲しい

わたしはおとこのこになった。

おとこのこの格好をした自分をうっとりと眺めて、色々なやさしい年上の女性の事を考えて泣きたくなった。
髪の毛をやさしく洗ってくれ、葡萄色の特別のトリートメントを使ってくれたひと。
身体を見られるのが恥ずかしくて、あわてて着替えるわたしの背中の水滴をやさしく拭いてくれたひと。
友達が眠ったあと、わたしとお話ししてくれたやさしいひと。
丸付けをしているデスクにあった、学校でしか見ることのない先生が持っているシールをくれた教師だったあのこのママ。
栄養士で色んなお菓子を作ってくれるあのこのママ。
わたしの色々を具体的にほめてくれる素敵なひと。

みんなわたしのママではなかった。

もう、顔も思い出せない。

ただ抱きしめられたかった。
優しく、無条件に愛を注いでほしかった。
厳しさを愛情と知るにはわたしは弱かった。
あれは厳しさというよりも苛立ちだった。
わたしは要領の悪い出来損ない。
でもわたしは母に無条件の愛情を与え続けた。
哀れみだったのかもしれない。

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