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色のない夜を明かし 伸ばす腕 触れた朝の陽 彷徨った 冷たい夢の中 聞こえてた 道標 芽吹いた願い 開くその場所に 光 あるのなら… 季節を待ちきれず 咲いた春の花 真っ白な歩道「気づいて」と泣く 溶けていく昨日に 流されないよう 小さく奏でる 時のうた...
春の花(仮)
叶瀬葵
まだ雪が残る中咲いてしまった「桜」が散るまでを描いています。 「桜」と直接表現するのではなく「春の花」としました。 まだ世界は冬だということ、その冬に「春」が咲くことで、ちょっとしたそぐわなさが感じられるのではと思います。 Aメロは主に「桜から見た世界」を、Bメロは「桜の心象」を描いていますが、サビは俯瞰的に描きました。 自分が咲くべき場所、あるべき場所 そこにあるものが優しい世界であってほしい 自分を受け入れてもらえる世界であってほしい でも、誰にも気づかれないのかもしれない。 それでも、そこに「わたしがいた」という事実が残せるなら… 誰かの心に、わたしが残るなら…。 そういった心の葛藤を、桜が咲いて散っていく過程になぞらえました。 1番のAメロではまだ主人公は不安でいっぱいです。でも幸せをあきらめてはいません。人の優しさを信じたい心がどこかにあります。 2番のAメロで春の気配が出てきます。自分に向けられる優しさはまだ実感がなくても、人はわたしが思うより優しいのかもしれないと考え始めます。 1番のBメロの「芽吹いた願い開くその場所に」 2番のBメロの「膨らんだ願い開くこの場所に」 では少し時間が進んでいます。 「芽吹いた」でまだこれから進んでいくという始まりの段階、続く「その場所」=まだそこには立っていない、のに対して「膨らんだ」で今まさに咲こうとしている状態、続く「この場所」で、もう本人は「咲く場所に立ってる」ことになります。 1番のサビ まだ不安で埋められた心で、気づいてほしいと泣くことしかできません。 溶けていく昨日、は雪解けそして時間の流れ。 その中でも自分らしくいたいと自分に言い聞かせます。 2番のサビ 人の優しさに触れた主人公は今度は嬉しくて泣きます。 きっとこの人達もいつかはいなくなってしまう。それでも、過ごした想い出に自分という存在を残せたらいい、と願います。 C これからやってくる知らない世界に少し不安を感じて、一瞬また下を向いてしまいます。それでもまた前を向く ラスサビ 主人公の存在は小さなものだったかもしれない。 でも、彼女はたしかに、周りの人達の心に何かを残せた。 彼女自身も「優しさを与えることができる存在」だった。 人を大事にする人間だからこそ自分からさよならは言えない。 その悲しみも「薄紅の涙」に含めました