創作ツリー

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親作品(0)

「箱庭エレナーデ」の創作に利用した作品

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迷い込んだ森の奥 耳に届くは綺麗な歌声
その声だけを頼りに 少年は足を進めた
鼻を擽る木々の香り 頬を引っ掻く木の枝 掻き分けて
帰り道も分からずに 少年は奥へ進んだ
ラララ
長く波打つ髪 しなやかな体 閉じた瞼で何を想う?
ラララ
速く高鳴る胸 火照ゆく頬で 少年はこの感情に気づく
「あぁ、恋した...

箱庭エレナーデ

参色すみれ

参色すみれ

ある場所に深く生い茂る森がありました。
旅をしていた少年は、その森で迷い込み ひとり歌う綺麗な少女に出会います。

彼女の名前は「エレナーデ」。本当の名前かどうかは知りませんが、森に住む小鳥たちが少女のことをそう呼んでいました。

エレナーデは白い瞼を閉じ、何かを想って恋の歌を歌います。
森で迷い込んでいた少年は、その姿を見つめました。

そして、恋というものに気づいたのです。

少年は、それから毎日 エレナーデに会うために森の奥へと通いました。
エレナーデは誰とも会話をせず、ただ歌い続ける不思議な少女。
そんなエレナーデにますます惹かれていく少年。


ある日、少年は決意します。
「そうだ、エレナーデに話しかけよう」
と。ずっと、想い続け、話しかけることを怖がっていた少年は綺麗な花を摘み花束にして、エレナーデに会うために森の奥へと進みました。

森の奥へ進む少年は異変に気づきました。
エレナーデの美しい歌声が、聴こえないのです。

そして、少年はいつもの場所で白い瞼を閉じて歌うエレナーデが
静かに横たわる姿を見て、涙を流すのです。



エレナーデが、何故 眠りについたのか。
それは私にも分かりません。
少年はその後、エレナーデのことを知ってもらうためにと旅を再開させ、街や村でエレナーデのことを想い歌い続けました。

私の考えですが、少年はエレナーデのことを知ってもらうために歌うのではないと思います。
彼は、きっと、エレナーデのことを忘れたくないのでしょう。




ほら、今日も彼が歌う恋の歌が聴こえてきます。
ねぇ、エレナーデ?



―――

物語風にしたかった。

ミクじゃなくても、リンでもレンでもルカでもメイコでもカイトでもがくぽでもGUMIでもUTAUでも。