君がいたあの夏の日に…
君がいたあの夏の日に優しい遥風の中、浜辺で君と二人手を繋いで波打ち際を歩きながら聴いたあの曲
微笑みながら君が言う
「この曲いいよね」
僕は黙ってうなずいた。
君が一人で海を眺めてる。
白い帽子で微笑む横顔が海の色に眩しく溶け込む。その姿に思わず僕はそっと写真を撮った。
そしてまた微笑みながら君は言う
「また来ようね」
また僕は黙ってうなずいた。
今年もまたあの夏の日に…
あの浜辺であの曲聴きながら歩いた。
ただ去年と違うのは君がいない…
思い出たどって一人で歩く波打ち際。
あの曲が悲しく聴こえた…
君がいたあの夏 寂しい遥風の中
写真の白い帽子で微笑む横顔だけが
残って
「また来ようね」
あの約束は海の色に眩しく溶け込んで消えたいった。
君のいない夏の日、一人たたずむ…