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隣の家のアンディが喋りだした
彼が生まれて　3ヶ月目のことだった
「お前はドリアリネムレブ星系の救世主なんだ」って
「選ばれし者」
何を言っているのか半分も理解できていませんが
「今日から七回目の満月の晩に迎えが来るのです」
　oh～　声上げろ！
　どこの国の言語でもない奇声で
　oh～　腰を振れ！...

もし朝目覚めて　ボクが男の子になっていたら
君は変わらずにボクを愛してくれるだろうか？
もし不慮の事故で　君が半身麻痺になったとして
ボクは変わらずに君を愛していられるのかな？
不変の愛なんてありえないだろう
流動的現実の中で見る幻想
だから　ボクら一瞬の火花の中で爆ぜた鈍い閃光
網膜に焼きついた残...

君の隣にいなくても
僕はちゃんと生きている
君の知らない人たちと
悩んでいたり　恋をしたり
実らない恋をして
叶いもしない夢を見て
僕らはあとどのくらい
同じ場所にいられるかな？
昔付き合っていた彼女が
今では二児の母親さ...

サイレンが鳴り響く真夜中
終電目指し　僕は独り雨の中
雑居ビルから黒煙があがる
溜飲が下がる気分になんてなんないな
火事の犠牲者次第で朝刊の紙面は騒ぐだろう
でも僕とは無関係だな
ふと君の手のぬくもりを思い出していた
　聞かせてくれよ
　泣き声でもいい
　しゃがれた声で上手に歌ってみせて　...

願いがひとつ叶うなら 不老不死を願っちゃおうかな？
一生涯費やしても拝めない 芸術作品を堪能したい
二つ願いが叶うなら　どこへだって瞬間的に移動したい
移動に伴う時間のロス　その分の惰眠を貪ってたい
僕ら言語を発する以前から
誰しもに備わっている欲
恭順せよ！
　よういドンで空砲を鳴らすんだよ
　...

　青天の霹靂
　突然の雨に一人で雨宿り
　雛罌粟（ひなげし）が泣く
　先客の子猫に雨粒のシンフォニー
　回る洗濯機の音が重なって響く
　ここは妄想コインランドリー
ああもうこの世界は
思うようになどできてはないのさ
季節はずれの台風
予報はずれの雨をこの街に運んだんだ...

財布の幅は6センチ
たいして必要ないくせに
作ったポイントカードが増えてく
腹囲は●３(んじゅうさん)センチ　特保を買って一安心
溜まった中性脂肪は燃やしていこう
だんだん増えていく
知らぬ間に増えていく
いらんのに
なかなか減っちゃくれないもんだ
だんだん増えていく...

作られたもの
飽和して溢れだす世界
いわば僕らも造られたまがい物かも？
あの映画は作られたものなのに
だけど映画館で君が流した涙は本物だね
どんな物だって
信じれば真実になりますか？
気象予報士が雨だって言ったって
晴れだって言い聞かせてる
　夢見ていますか？...

午前二時　草木も眠る丑三つ時
跳梁跋扈する魑魅魍魎
混沌を呈した世相を斬り祓って
少女は闇を行く
人知を超えて
力を欲した輩から
絶滅寸前の妖怪変化を守るのだ
鬼さんこっちら手の鳴る方へ
　筆を持つ右手　左手に画板
　結べ呪印　放て退魔の矢...

「しょこたんも来るらしいさー」
向上心の欠片も無く　目下日々を怠惰に浪費
読みたい本は書架の中　埃を被ったレスポール
素晴らしい何かを作りたいのに
結局のところは既製品を使い回し
空いた穴にそれを補填して
代替品で今日を凌いでいる
　32bitの旧式のガラクタで
　誰かの創った世界を再生していたんだ...

朝起きたら仕事へ
気が付くと部屋の中
そして今日が死んでいく
僕は夢に落ちていく
誰のために生きてる？
何のために生きてる？
寝てるときも呼吸してる
起きてても息してる
　ああ切なくて
　ただ泣きたくて...

多種多様のアビリティ
開拓されきったフロンティア
先人達が建てた金字塔
あちらこちらに建った類似塔　
そうだまるで模造品の見本市のようさ
だってたいていは　そう
住み分けられちゃった世界で
大声をあげて叫んでも
声の響く距離は決まっている
さあさあここに集え個性的な無個性...

眠れない夜だ
一刻前に飲んだアメリカーノのせいかな？
いや違うな
今僕が抱えてる問題のせいだろう
用意された教科書
改竄され美化した過去
教育はたい焼きの型みたいだよ
その型に流し込まれる少年少女
お国の教義を叩き込まれ
16年も経ちゃ...