兎月

狂いそうなの！
今日もまた 感情(あいつ)が襲ってくる
何時もそう この時期 時間帯
２つの獣は 蠢き 蠢くわ
寂しさが止まらない！
部屋(ここ)を出て 駆け出して行きたいわ
愛おしの人 何も云わずに 独りの闇に光を与えて！
雑音 脳内を蹂躙する
確かに一人じゃない でも 私は 独り
交錯して体内で...

───桜並木の中 告げられた言の葉
互いが望まぬ其れは
変える事の出来ぬ時世が生んだ疵痕(わかれ)───
気高い貴方の背中を映し 泣いていた日
何も云わず 唯、そのままで居てくれた事
嗚呼、そうね 不器用な優しさに 恋に落ちた…
はらりはらりと
儚げに咲くその桜(はな)に
貴方を強く感じました
ふわ...

焦燥の世界に生まれ墜ちた
悽愴な世界に愛を感じて
夢を棄てた明日に
絶望を目指して駆け抜けた
篝火が照らした横顔へ
募る想いは 風に千切る
筆を執ったあのひとへ
恋した彼を恨むひと
気付いてください 我が主
気付かないで 聡いひと...

初めて出会った時に もう落ちていた
会える可能性の方が低いのに 毎日 行ったの何時もの場所へ
嗚呼、逢いたいと
嗚呼、一目だけでいいと
願い 思い 流れた月日は幾何か
久しぶりに逢えた貴方は 私の心を掻き乱す
その笑顔が 眼差しが
眩しくて 懐かしいの
どうか どうか その姿が永遠と…
最後に出会っ...