芥汰

　きっと耐えられると思ってた
　あなたが　そこで笑っていてくれるなら
　引き裂かれた訳じゃない
　自分で　望んだことだと思ってた
　痛みが
　疼きが
　身体を蝕む
　大丈夫　大丈夫
　あたしは笑える
　あなたの夢みて　...

　　月が昇る
　　扉は開かれる
　　開けて　鍵を
　　触れて　その熱で
　　鏡越しに　見る瞳に
　　映ったのは　誰？
＊　夜に沈む　泡に溶けて
　　思い出と割り切って
　　この線を越えたら　もう戻れないよ
　　帳（とばり）降りるまで...

君のために出来ることを考えて
歌うことを思い付いた
メロディーなんて適当で
きっともう同じ歌なんて歌えない
だけど、君が笑ったから
それでこの歌は完成された
君のために出来ることを考えて
歌うことを思い付いた
歌詞なんてデタラメで
何言ってるんだかわからない...

あれが欲しいと強請（ねだ）ったり
これはいらないと拗ねてみたり
我が儘すぎて呆れるでしょう？
それが食べたいと言ってみたり
やっぱりいらないと怒ってみたり
気まぐれすぎてイヤになるでしょう？
本当の自分を見せて嫌われるくらいなら、
その前に作りあげた「わたし」で振られてしまいたいなんて
どういう理屈...

あと何度この唄を歌えば　
あなたに届くだろう
あと何度涙を流せば　
あなたを忘れられるだろう
あと何度夜を見送れば　
あなたの元へ逝けるだろう
流れるだけの日常を　
通り過ぎていくだけの風景を
灰色の瞳で見つめて
此処にあなたがいないと確認する...