上弦の月

『からくり仕掛けのピエロ』
1.世の中は間違いだらけの　矛盾だらけ
　そんな場所に　僕がいた
　人々は何事もない顔した　お面を被った
　情けない敗北者の　集まりだ
　そんな僕は　操られたピエロさ
　敗北者の人々を　見下すように蔑んだ
　嘲笑う愚民は　消えれば良いんだ
　地獄の底に哀れな　身を晒して
...

1:静かな湖畔に美しき　白鳥よ
　其方を見ていると　愛おしい
　私は誓おう
　この美しき　月光の下で
　渇いた心を　満たしてくれ
　お前には私がいる
　他の者を愛することは　許さない
　それは　私以外の男でも
　
　...

1:汚れた舞踏会　怪しき物音
　偽りの晩餐
　城の主たる　私が欲しいのは
　富より権力
　従う者には　幸福を与え
　権力をほしいままさ
　どうなるか　お前次第
　身分や血筋や性別　全て関係ない
　欲しければ　私に従え
　ただそれだけさ...

1:灰色に覆われた　寂れた街
　悲しみと絶望の　オーケストラ
　窓に移る　哀れな私の顔
　だから知らない　本当の音
　あなたには　それがあるの？
　ならそれを　私に聴かせて
　砂漠のような　この灰色の街で...

夏風の薫り　雷鳴と共に季節を知らせた
窓に叩きつける　冷たい雨粒
チリン　チリンと風鈴の音
あの時一緒に食べた西瓜が　懐かしい
積乱雲の彼方に見えた　七色の虹
モヤモヤした気持ちが　ほぐれた
青い海で君と　はしゃぐように泳いだ
透明な水に透き通る君は　美しい
友達と一緒にやった　線香花火
淡い光が皆...

1.手鞠　手鞠　ふわふわ　影法師
　青い澄んだ空高く　飛んでいけ
　幼き夢めし　京越えて
　ふわりと回る　風車の声
　狐の嫁入り　五月雨の
　あの人は今　何してる　
　2.あなたがくれた　置き手紙
　　
　　思わず　涙を浮かべた
　　紅葉の頬　赤く染め上げて...

1.秋の風を感じ　舞い散る紅葉よ
　その想いを　あの人に届け
　夜の三日月を背に　私は歌う
　赤い糸が物語を　紡いでいる
　ヴァイオリンの音色を　奏でて
　今日も外を眺めていた
2.冷たい冬の風が　遊びに来た
　外には雪の妖精が　舞い降りてきた
　白い華に覆われた木は　冬の桜を咲かしていた
　君の暖...

1.咲き誇れ　お江戸の花たちよ
　盃に酔いしれる　桜の花吹雪
　乱れし三味線と　尺八の音色
　飲めや歌えの　大騒ぎ
　吉原の花魁　舞い踊れ
2.万華鏡に浮かぶ　三日月よ
　時代の荒ぶる　波越えて
　浮世の華を　酌み交わし
　凩の木枯らし　吹き荒れ
　お江戸　お江戸　咲き誇れ...

曲のタイトル→『水月鏡』
1.ある晴れた日の夜の空　水にぼんやり浮かぶ月
　僕は何も知らないまま　彼女を待っていた
　
　会えない日々の虚しさに　溜息をついた
　
　コップのガラスに映る　　淡い面影
　それはまるで水月鏡のような　美しさだった
　僕はその気持ちを抑えられず　
　...