作品一覧
その他
オンガク
空気が冷たく張り付いた冬の朝焼け前。 夜は未だ明けてないけれど 白く霞む吐息をハンドルに吹きかけて 僕は自転車を漕ぎ出した。 まるで時間が止まったかのように 静まり返った住宅街を抜けると そこは長く続く河川敷だ。 空と空気以外の何物も存在しない。 ただ僕だけを残したその空間は 僕の独占欲を余計に刺激...
群青の空の下