俗物的愛情論

押し付け合いの簡単な愛情なんて
いらない
ただアナタのことが欲しいだけなの
唇で辿って 指先でなぞって
ワタシの全部惜しみなくあげる

ドッグ・デイズ

色を失った退屈な日々
今までだって そう
これからだって そう
思い込んでいた
何気ないきっかけに惹かれて

「無題」

君はいない
あの日どこかへ消えていった
どこにいるの
聞こえない振りしないで
衝動（こころ）のままに 書き散らしたメモ

昼下がりの約束

約束よ、と彼女は呟いた
泣きながら僕は首を振った
困ったように微笑んで
それでも彼女は言葉を紡いだ
もし灰のように崩れてしまうのなら

優しい世界

A
柔らかな色を重ねたような
優しい世界
あなたの瞼が閉じて
全ては急速に色あせていく

フラストレーション　イン　ザ　シティー

止まない鼓動の喝采に　唾吐き捨てて
デタラメな鼻唄を紡いだ
今日も雨降り　良い天気ね なんて笑う
彼女は飛び出した　傘も持たずに　
街の大通り　陰鬱そうな人々

人間工場

その場所では
聞き分けのいい子が求められて
僕は大人しく従っていた
抵抗なんて疲れるだけで
大人たちの都合に合わせた方が楽

andante.

A
瑠璃色　夜明け前
西の空　沈む月
東の空　昇る太陽（ヒ）
太陽は昇り 月は沈み

罪

許されることなんて
望まないよ
このまま 許さないで
冷たい肌 虚ろな目
頬伝う涙をなぞる指

弱き者からの絶叫

微睡む意識の中
いつか目にした
現実と夢の物語
崩れ落ちた瓦礫
合間で泣き叫ぶ

無題

ああ　いつだって
作り上げたものに似合う代価など　なくて
それでも　聞いてほしくて　見てほしくて
心を　思いを　願いを　紡ぐけれど
優劣をつけたがる言葉の群れ

雨音

雨が降る街角　立ち尽くす　
滴る雫　なぞる指先
晴れることが　ないのなら
悲しむ事もない　きっと
“私はここにいるよ　ねえ　迎えに来て”

カラッポッラカ

ワタシは空っぽなのです
けれど生きています
ねえ あなたは覚えていますか
ワタシのことを
きっと覚えていないでしょう

Love addict

触れ合う指 感じる温もり
明るい笑み 優しい声
それだけで満たされたら
どれだけ幸福(シアワセ)なんだろう
満たされなくて もっと欲しくて

約束

晴れ渡る空
二人で歩いた道
笑う君の声 鮮やかな日々
目を閉じれば 蘇る
会いたい気持ち

アンダー・グラウンド

何事も無いように
流れていく日々の中
切り離されたよな　路地裏　
迷い込んだ　午後三時
日陰の谷底には