たろ

ふわふわり　流れていく　空眺め　想う
「もし僕が　あの日君に出会わなければ」　
ねぇ　聴こえてるの？
今　僕はひとり
君のことだけを
待ち続けてるよ
いつものお店で
いつもの珈琲を
君の為に　ほら
頼んでおいたから...

握ったままの　右手にふわり
君のぬくもり　離さないように
あと少しだけ　時間を止めて
溢れ出す想い　愛してるのに
ひとつふたつ　溶けて消えた
儚い声　「好きだよ」
どうして？
涙が溢れて　止まらないの
聴かせてよ　その声を　その口で　僕にだけ
それでもまた　届かない声は　宙(そら)を舞って...

Ah―――――
鋭利な刃物で貫いたって
この世界まで変わりはしないんだ
無難な立ち位置キープしたって
生き残るには終わらせるしかない
退屈な日常に落ちてきた
リセット不可能のデスゲーム
何も知らずにゲームスタートして
もう１人の僕が嗤った
赤い血飛沫　重なる悲鳴と...

君が昔好きだった音楽も
君が今好きになった音楽も
共通点があるとしたらどこだろう
でもね　分かってるんだよ
机に転がった２つのガムシロも
ゴミ箱に捨てられたコーヒーシュガーも
昔から変わらないよね　そういうとこ
甘さに縋ってしまうこと
記憶の端に　残された僕は
何かを求め　何かを探しては...