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紅茶色クロスロード
陽素多智夫
快晴だ。
雲一つなく、どこまでも青色が広がっている空。
空の真ん中、一番高い位置に存在する太陽の光と熱が、遮るものなく、延々と降り注いでいる。それはここ、イギリスはロンドンの近くに位置する、とある小さな街においても同じ事であった。
小さくと...紅茶色クロスロード(前半)
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「やっぱり、レン君っ!」
思わず指差す先、ミクよりリンゴ一つ分程背の低い少年は、自分が呼ばれた事に気付くと、姿勢を正し、笑顔で挨拶した。
「あ、こんにちはっ! ミクさんっ!」
鮮やかな黄色地に、赤と緑のチェック柄が入ったベストにクロスタイ。短パンにロングソックス、そしてローファーを履いている。
...紅茶色クロスロード(後半)