らむね

[A]
幾度と夢にみた泡の中
無数の水泡を吐き出す
見開き覗いて伸ばして
塞いだ硝子に止まる
[B]
飼われても見えるなら
望む貴方が見えるなら
専用の眠りの底で
鎖に繋がれてもいい...

[A]
零れおちるドロップ
横顔伏せた睫毛
雨に隠したそれは
声を出さずに
[A]
零れおちるペイン
紫陽花被る想い
雨に委ねたそれは
流れ止まらず...

[S]
巨大な質量が僕を覆う
灰に誘われるままに
泣く君探したその中に
まだ辿り着けないんだね
[A]
翳した手首みつめ
何かを呟くのは癖で
隠した言葉晒す
それはまるで解読を強いていた...

[A]
透き通る風は話し始めた
ひそひそ響くその声に
答えるか　夢見る魚
しなやかに游いで行く
[B]
空想増す真夜中の月
僕はひとりで語るのさ
素敵と不思議の旅で
出逢うような話しを...

[A]
どうしてこうなった？
気持ちは確かにあったのに
いつからそうなった？
背中合わせそっぽ向き
どうしてああなった？
些細な原因だったのに
いつからそうだった？
視線あわず口減らし
[B]...

[Ｓ]
滾る紅蓮の炎　切っ先に宿して
頂目指して　突き進んで行く
蒼く輝く月に　黄金の野望を
交えた火花が　魂奮わせる
[Ａ]
織り成す時代に　産まれたが運命
乱の華が緋く咲く
集いて率いて　駆け出すは獅子
響き渡る咆哮...

[Ａ]
つまらない世界にさようなら
私は今日旅立ちます
くだらない言葉に唾を吐き
逆さまに落ちていく
[Ｂ]
重ねた仮面を砕いて
纏めた束を解いて
定めた規制を乱して
潰した踵で弾いた...

[A]
流れ星　願ったら
貴方へと　届くかな
この声と　この想い
貴方へと　伝うかな
[B]
時は廻る　逆さま砂時計
色は移り　繰り返すのに
私だけが　いつまで歩いても
届かない　ひたすら真っ直ぐで...