みちP

改札で落とした　定期はどこ
焦る顔を横目に　群衆の時間は進む
街並みは　一枚絵のように
流れていく　電車の中
空っぽな私を埋めてく
不貞腐れてる　路地裏の猫
壁の落書きに　背を向ける
これから　Ame nochi Hare
澄んでゆく
どんより雲が　晴れてゆく...

諦めようか　何度思ったことか
この先の行方　誰も知らない
応え(みち)を誰かが　示してくれても
きっとそれはそれで　不服なんだろうな
生まれてきた事に　意味を求める
埋もれたままで　息を潜める
砕けたこの手で　ユメに触れたくて
僕らはこの先　何を啄む(ついばむ)
どうでもいいよな　世界の常識
眠いよ...

今宵 待ちわびた月夜
記憶 散りばったすばる
君を思い出したら
満月(もちづき)に 恋螢(こいぼたる)
涙に沈んだ日も
思い初められた日も
全て夜に包んで
ごゆるりと ごゆるりと
しかし待てど暮らせど 君は来ない
浮舟が 流れゆく...

楽しい時間は　すぐに
明日も明後日も　このまま
悲しい時間は　永遠に
終わらない　終わらない
気がする
最期の月　君と見るのも
これが最後なのかな
最後の月　君と居るのも
これが最後なのかな
さようならの言葉　呑みこんで...

淡い外灯に寄りかかる静寂
走り出す車のエンジン音は鳴り響く
踏み込んだアクセル 戸惑いを隠すように　
照りつけるライトは　暗闇へと消えてゆく
進めば進むほど　夜に包まれていく
このままでもいいな
拒めば拒むほど　欲に吸い込まれていく
突き当たりを左へ曲がる
これでいいのかな　わからないよ
いいのかな...

最高で最低なメロディを　ああ
もっともっと　もっともっと
不安定で安定なパロディを　ああ
もっともっと　もっともっと
黒鍵に音色をのせ　己を満たす
存在証明　承認欲求　くそくらえ　
無いなら無いで寂しいな
あったらあったなんだけど
隅っこでいいから　誰かのために
なれるかな...

いま消えた　夜に消えた
目の前は　何も見えない
いま消えた　夜に消えた
目の前は　何も見えない
暗い街に　忍び寄る
見えぬ姿　何奴じゃ
浮かびながら ほくそ笑む
うるさいな
手探り探る
ぐるぐるぐるぐる...