nanameiro

目の前は霧まみれ
握る拳　小さくて
止まらない心臓の
焦る音　繰り返した
瓶詰めの思い出を
ひとつずつ開けていく
踏み込んだスパイクの重さには
物語を乗せて
今夜　僕らは旅に出るのさ
言葉も色もすり抜けるさ...

声が記憶呼び覚ます
今　目を開くフタリ
私　君　あなた　僕が
同じドラマを演じている
もしもし　聞こえますか
君の世界はどうですか
僕は今　少し涙流しました
あなたが泣いてるなら
私も泣いてるの
通じ合う心　もう一人の私...

小さな誓いを拾い上げた
それは手垢にまみれて
恥ずかしくて捨てた
流した涙で怪我に気づく
だけど心の怪我なら「まあいいか」って思っては
人を集め饒舌になる私
積み上げたイメージをなぞって壊せない
不条理と協調性のバランス
落ちる時をここで１人待つから
ねぇ　見える？...

14歳　揺れてる心溢れて
半人前の体じゃ足りない
キスはちょっぴり大人ぶるけど
悪い恋にはおびえているの
嘘でいいから言葉をかけて
どこかへ行きたくならないように
君がつなぎとめてくれなくちゃ
未来に意味がなくなるわ
通り過ぎてくただの大人たち
飛び越えて走る...

ゆっくりと時計の針が回る
君の入れたコーヒーを飲もう
古ぼけた本の匂いが
僕をどこかへ連れていこうとする
生まれることが生きる意味だと
シニカルなジョークはつまらない
道化でも楽しいというのなら
その生き方を止めはしない
愛されることが生きる意味だろと
つけられる評価に怯むのか...