みるめーくさん

みるめーくさん

swen

ニコ動で文字書き動画やってます。
KAITOと鏡音双子贔屓です。

PIAPROに投稿されている皆様のイラストや音楽で、
動画を彩っていただいてます。
いつもありがとうございます。

http://www.nicovideo.jp/mylist/5037317

ここには大好きなイラストが多すぎて、
ブックマークが大変なことに……


小説投稿ができるようになったので、つらつらと
書いてみようと思います。

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イチオシ作品

ネギと音符 -1-

 だってそれはわたしを作る音符(ノート)なの。  鳴らすも休むも白も黒も、全部でひとつの曲であるように。  嬉しいも悲しいも楽しいも退屈も、すべてがわたしを作っている。  だから、お願い……  ねぇ、マスター。 * * *  規則的に木の机を打っていた音がやんだ。  瞼を閉じて自らが奏でる音だけを体中に巡らせていた少女は、闇から光の世界へと舞い戻る。  漆黒の瞳と目が合った。  彼女は思わずヘッドフォンを両手で押さえて、演奏をやめてしまう。その様子に、見つめていた黒髪の青年はふっと口元を弛めた。 「どうして歌うのをやめたの?」  ついさっきまでリズムを刻んでいた人差し指を左右に揺らし、青年は微笑みながら尋ねた。 「だってマスターが拍子を止めるから」  少女は小さな唇を尖らせる。膝まで伸びた鮮やかなエメラルドグリーンの髪が、少女が身体を揺らすのに合わせて波打つ。 「僕はメトロノームじゃないよ」  くすくすと笑いながら言ったマスターに、意地悪、と少女は小さく呟いた。 「わたしの歌に変なところがあったから、手を止めたんでしょ」 「今はレッスンの時間じゃないだろ。僕がミクの歌に誘われて、まどろんでいたとは思えない?」 「眠かったの? もしかして、マスターお疲れ?」  不満げな表情をぱっと消し去り、少女は青年を覗き込んだ。  卒業論文用の実験だかで、マスターは夜遅くにひどく疲れて帰宅することがある。昨日は早く帰ってきたけれど、疲れがたまっているのかもしれない。  ふーっと声に出し、マスターが長く息を吐く。 「んー、サビ頭の『世界でいちばん』のトコ、せの入りが少し早くて音も外れてたかな」 「え? ……って、やっぱり歌を失敗したから、リズムやめたんじゃない!」  きっと少女は柳眉を吊り上げる。腹立たしさに任せ、両腕をマスターの肩に載せてぎゅうと締め付けた。 「いたっ! く、苦しいよミク」 「嘘つきで意地悪なマスターにはお仕置きだもん!」 「ちょ、ホントに苦しいから……ミクの腕で締め上げられたら洒落にならな……げほっ!」  マスターが大きく咳き込んだので、少女は慌てて両手を挙げる。腕の締め付けから解放された青年は、背中を丸めてゴホゴホと数回繰り返した。 「マスターごめんね、大丈夫!?」 「う……もっと自分の力を自覚しろって言っただろ? とりあえず、スリーパーホールドは禁止」 「あうう……ごめんなさい」  しゅんと少女は首をすくめる。そして今度は優しく、マスターの背中をさすった。  見た目はマスターと似ているけれど、実際はまったく違うのだと彼女は改めて自身に言い聞かせる。  少女、初音ミク。  VOCALOID新バージョンVOCALOID2の初代機だ。VOCALOIDは歌を演奏することに特化した、人型の機械である。人の脳を模した人工知能や擬似五感システム、感情学習機能等を備えた非常に高性能な機体で、歌に特化しているといっても機能はそれだけに尽きない。飲食も出来るし、教われば家事だってできる。  だが、どれだけ人間に近しい能力を持っていたとしても、身体を作るのは炭素フレームと人工筋肉だ。腕一本とっても相当頑丈で、重い。ちなみにミクは第二世代機なので骨組みの一部に炭素フレームが用いられているが、前バージョンの姉兄機はフレームがすべて金属で更に重かったりする。 「でも、ミクの歌に聞き惚れてたのも本当だよ」  その言葉に、ミクは俯いていた顔を勢いよく上げた。マスターがおかしそうに吹き出すが、今度は気にならない。 「わたし、綺麗に歌えてた? ふふ、マスターがいない間も練習頑張った成果かな」 「いや、僕の教え方が上手いからだろう」  ぽんとマスターがミクの頭に手を置く。嬉しいけれどくすぐったくて、ミクはまた小さく首をすくめた。 「じゃあ、さっき失敗したところ、特訓?」 「それは明日かな。今日はプチコンサート」 「あ、そっか土曜日……」 「うん。さ、出かけるから支度して」  立ち上がったマスターに倣い、ミクもかがめていた体を起こした。  壁にかかった鏡の前で弛んでいたツインテールを直す。プリーツスカートを指先でつまんでぴっとのばし、丁寧にブラシをかける。 「ミク、まだ?」  マスターが部屋の入り口で焦れた声を上げた。 「待って、あとちょっと」  ミクはネクタイを一度ほどいて締め直す。やれやれと頭を掻くマスターを尻目に、ネクタイにもブラシをかける。  別に、街へ買い物へ出るわけではないけれど。マスターの隣を歩くのだから、身だしなみは隙のないように整えておきたい。  そんなミクの気も知らず、マスターは不満そうにぼやく。 「着替えるでもメイクするわけでもないのに、なんで時間かかるかな」 「女の子は身支度に時間がかかるものなんです」 「……どこで覚えたんだ、そんな言い訳」  いよいよ呆れ返った様子で、マスターは深いため息をついた。 (つづく)

KAITOメインのテキスト動画「歌えないVocaloid」のプレストーリーです。
主役はミクです。シリーズ動画ミク編と関連しています。
そのうちKAITOやMEIKOも出てくる予定です。

元動画はこちら→http://www.nicovideo.jp/watch/sm2303723

そのうち「歌えないVocalid」も一本の小説に起こし直したいですね……

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投稿日時 : 2009/08/16 05:17

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