太陽と月が重なりを見せた時
二つの産声があがった
ひとりは絶対者の子
もうひとりは貧しき父なし子
ひとりは千のラッパに包まれて
もうひとりは、言葉がひとつ
太陽は幸せか?
否、熱く燃える表面は己さえ焦がすだろう
月は幸せか?
否、冷たく凍る世界は涙さえ拒絶するだろう
太陽は月の存在をしらず、ただ己の炎だけがすべて
しかし月は太陽を見つめる、羨望と嫉妬の冷気を纏って
星星は彼らを見つめた
どちらに付くかは必然
光は光を求め強く光ろうとするから
だから、強い光を求める小さな光があつまりさらに大きな光になった
ただ、月の孤独も光をわずかに集めていた
ご意見・ご感想