(照明黄色く)
鶏「カオル、今日行く?」
カオル「え?どこに?」
魔女「ゲーセン!ね、一緒にプリ撮ろうよ!まだ1枚も撮ってないじゃん」
カオル「あ、行きたい。ゲーセンって駅前の?」
かかし「おう」
(ケイ入場)
ケイ「あ、みんなあ。どこか行くのお?」
魔女「は?あんたに関係無いし」
ケイ「え・・」
鶏「つーか、どのツラ下げてそんなこと言ってんだよ」
ケイ「どのって・・」
かかし「行こうぜ。カオル」
カオル「あ・・うん」
(カオル・魔女・鶏・かかし 退場 その後、少し俯いたあとケイ退場)
(カオル・魔女・鶏・かかし 入場)
魔女「なにあいつ。マジうざい」
カオル「・・」
(犬入場)
犬「ああ、珍しいな。君たちが一緒にいるのは」
カオル「こんにちは。先生」
魔女「あ、せんせー!何してんの?こんなとこで」
犬「ちょっと水野先生に用があったんだけど、いないみたいだね」
鶏「ミズノちゃんならさっき体育館にいましたよ」
犬「あ、本当かい?ありがとう。じゃあ、行ってみるよ」
かかし「せんせー、次のテスト範囲広すぎなんだけど。ヤマとか教えてくんないの?」
犬「そうかい?まあでも今までやってきたことの復習だから、ちゃんと授業受けてたなら簡単なはずだよ」
かかし「簡単じゃねーよ」
魔女「超むずい!無理!範囲狭くして!」
犬「うーん・・そうだなあ。あ、フジノさんは結構得意みたいだったから、教わってみたらどうだい?」
鶏「ケイかよ・・」
犬「・・何か、あったのかい?そういえば最近は一緒にいるところをみないけど」
魔女「そーだ!聞いてよせんせー!ケイってばカオルのこと道具扱いしてたんだよー!」
犬「道具って・・そんなことはないだろう」
かかし「でも、他のヤツと口きくなとか言って、自分はカオルのこと便利に使ってたらしいぜ」
犬「そんな・・本当なのかい?」
カオル「・・・・うん。うちの親とも仲いいから、ケイに逆らうと、家から閉め出されたりして・・」
犬「それはひどいな。よしわかった。よく言ってくれたね。これからは先生も力になってあげるからね」
カオル「はい。ありがとうございます」
(照明白く 犬は退場して、客席に)
魔女「欲張り」
カオル「・・・・・・」
かかし「あいつらだけじゃ、満足できなかったのか」
カオル「・・・・みんな、可哀想って言ってくれたんだよ。私が「可哀想」になれば、みんな、優しくしてくれた。もっと、もっと一杯ケイのじゃなくて、私のものになれば、私も、ケイみたいに堂々としていられるんじゃないかって、だから」
鶏「あの先生以外にも、同じような事をおっしゃったんですか?」
カオル(躊躇したあと、頷く)
魔女「歪んでる。間違ってるよ。こんなの」
カオル「・・他に、方法なんて知らなかったんだよ」
かかし「理由はそれだけじゃねえだろ。ああ言えばみんながお前をちやほやするもんだから、味をしめたってとこじゃねえのか」
カオル「・・・・・・・・」
鶏「あなたが味方が得ていったのと同時に、ケイさんは敵を増やしていったんでしょうね」
魔女「敵とか味方とか、そんなの悲しいだけじゃない。どうして、みんなで仲良くできなかったのよ」
カオル「・・魔女には、わからないよ」
魔女「いい。こんなの、わかりたくもない」
(照明黄色く カオル退場)
魔女「いい加減にしなよ!!」
鶏「カオルに会ってこれ以上何するつもりなんだよ」
ケイ「だからあ・・」
かかし「黙れようるせえ!てめえの喋り方いらいらすんだよ!」
カオル「(入場しながら)みんな。どうしたの?」
魔女「何でもないよ。行こ。カオル」
ケイ「カオル!」
カオル(振り向く)
ケイ「ねええ・・何があったのお。私、もお、何がなんだかわかんないよお」
鶏「何言ってんの。今更」
かかし「てめえ、自分がカオルに何したのか忘れたのか」
ケイ「そんなのお、知らないよお」
魔女「・・知らないわけないでしょ。あんたがカオルに対して何したか、私たち知ってんだよ」
ケイ「わたし・・なにもしてない・・」
魔女「カオル・・」
カオル「あ・・う、嘘つかないでよ!!今更そんなこと言って、誰が信じると想ってるの!」
ケイ「・・・・カオルう、ねえ」
カオル「い、いこ。みんな」
(照明白く 鶏退場して、客席に)
かかし「・・最低だな」
カオル「・・・・後にはひけなくなってたんだよ。・・わかるでしょ?」
魔女「わかんない。なんで・・あんな・・・・・ケイ、傷付いてたよ。わかんないの?」
カオル「だって!ああいわなきゃ、今度は・・私が・・・・」
かかし「そうなっても、当然なんじゃないか?あんなことしたんだ」
カオル「そんなの・・・・やだよ。怖い」
魔女「そんな嫌で怖い事を、あなたは自分の親友にしてたんでしょう」
カオル「・・・・・・・・・」
(照明黄色く ケイ椅子に座る)
魔女「ねえ、昨日のマジョルカ・マジョリカ見た?」
カオル「見た。やっぱピンクが1番カッコイイ」
ケイ(立ち上がってカオルたちを気にし始める)
かかし「お前、あんなの見てんの?」
カオル「なーにー!?ピンクの事バカにする気?」
かかし「しらねーよ。ピンクもパープルもメタリックブラックも」
魔女「そんなのいないから!ピンクとブルーがダブルヒロインなの!」
かかし「へー。ピンクとブルーねえ」
ケイ「あ・・あのお、カオル?」
カオル「・・・・・(ちらっと見て、再び魔女たちに視線を戻す)今度見てみなよ。金曜の夜2時からだから、ちょっと遅いけど、次休みだから別にいいでしょ?」
かかし「俺、何でも途中から見るの嫌いなんだよ」
ケイ「ねええ・・」
魔女「何」
ケイ「あ・・・あのお」
カオル「いこ」(退場しようとする)
ケイ「ま・・まって」
魔女「何。何かあんの」
ケイ「あ・・・あのお」
カオル「用なんて無いよ。私、そんな人なんて知らないもん(笑いながら)ね、いこ。こんな暗い子がいるとつまんない」(魔女とかかしを連れて退場する)
ケイ「・・・・・・私が・・・いると迷惑がかかるのかなあ」(退場する)
(パトカーの音 照明赤く かかし客席へ 魔女・カオル登場)
魔女「ケイ・・自殺したのね・・・・」
カオル「・・・・・・」(俯く)
魔女「カオルが・・殺したわけではなかったのね」
カオル「私が・・自殺に追いこんだ。だから、私が殺したんだよ」
魔女「でも、自殺じゃない。カオルは確かに悪かった。でも、だからって死ぬなんて」
カオル「・・魔女には、わからないんだよ。居場所が無くなる事が、どれだけ辛いか。人に嫌われている事が、どれだけ痛いか。魔女には、わからないんだよ」
魔女「・・・・・・・カオルには、わかってたのにね」
カオル「・・・・・・」
魔女(背をカオルに向けて)「このマジョルカ・マジョリカのピンクって私に似てる」
カオル「・・うん。頭が良くて、スポーツも出来て、可愛くて。何をするにも自信満々で堂々としてて。私は、そんな風になりたかった」
魔女「カオルの理想の原点か。ねえ、今でも私みたいになりたいって思ってる?」
カオル(魔女に振り向く)「・・・・・(首を横に振る)。私に魔女は似合わない」
(照明白く)
狐「嘘吐きと」(舞台に腰掛ける)
犬「欲張りと」(舞台に腰掛ける)
鶏「臆病と」(舞台に腰掛ける)
かかし「傲慢」(舞台に腰掛ける)
狐・犬・鶏・かかし「(僕・ワタクシ・私・俺)達は皆、カオルの罪。そのひとりひとりが、親友を殺した」
カオル「君たちひとりひとりが私の罪。そのひとつひとつが、親友を殺した。それでも、愛しく哀しい私のひとかけ」
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