夕暮れに黄昏れ

降り立つ街で

翻すコートを
追いかけた



片手に本を携えては

矢絣ハイカラさん

すれ違い待つ

黒髪濡れて小指を切る

鹿の子模様の向こう

燻る煙



頁(ページ)をめくって

蛍も雪も
口を閉ざした夜に



ひとつふたつ数え

その傷痕なぞり

ペシミズムの雨を

白い肌に零した




瞳を逸らした絹の上

硝子の向こうには長い睫毛



焦がれた憧れ

貴方様の
側に
いられるのならば



ひとつふたつ数え

夢空ろに見ては

届かない思惑

嗚呼 ニル・アドミラリ




過去の果無さは

戦火の渦の中に

消えていくのでさうか




ひとつふたつ落ちて

冷戦日和の火種

言葉を潰された

項垂れるニューロシス


夕暮れに黄昏れ

石畳の街で

喧騒に紛れた

まるで 嗚呼 カテドラル

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

宵待イロニー

閲覧数:212

投稿日:2013/06/03 01:06:00

文字数:372文字

カテゴリ:歌詞

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