【ニュートリション編】
 和昆戦争が始まった。
私は、戦争を味わった事が無い。
私の年は、34歳だ。
第二次世界大戦を知ら無い。
だから戦争の雰囲気がどうとかは余り知ら無い。
でも、此れだけは言える。
絶対に戦争は駄目。
誰にとっても。
若しかすると、他の生物からすると、人間と言う邪魔な生物が居無く成って、清々するのかも
知れ無いけれど。
でも、人間にとって良く無い。
 今、ワカメの国と昆布の国が戦っている。闘っている。争っている。対抗している。
元々とっても中の良い夢の国同士だったのに。
其れなのに、戦争が始まった。
何故?
其れは、悪魔の仕業だ。
今、悪魔が地獄で盛んに活動している。
其の影響が、昆布の国に来て仕舞った。
昆布の妖精はお堅い妖精が多い。
だから、悪い事に引っかかり易いのだ。
柔らかい妖精で在る、「わかめの妖精」は無事だった。
私と言う人間が此の国に入って来て居る事も何か関係して居るらしい。
此れ等の情報は全て、フランジェリムさんの弟のディクドトリさんの受け売りだ。
横流しをしただけだ。
其れにしても、ディクドトリあ、ううん、ディクッチャーは本当に頭が良い。
ワカメの国の妖精と言うのは、皆適当で、大雑把で、優しいけれど、でぃっくっちゃーはそうでも無い。
例外と言う奴だ。
何が彼にその様な行動をさせているのか分から無いが、物凄く一生懸命に勉強している。
人間界についても、妖精の国についても。
 私は今、砂場に居る。
此処の正式な名前は、ニュートリション場だ。
ニュートリションとは、栄養と言う意味だ。
私は此処で、必死に栄養を集めて居る。
ワカメの妖精さん達に栄養を与える為だ。
ワカメさん達は今、昆布の国からの攻撃で物凄く大変な思いを仕て居る。
ワカメさん達はワカメの国修復魔法で物凄く疲れて居る。
其の魔法は特別な魔法でとっても疲れるらしい。
私は魔法が使え無いからよく分からないけれど…。
兎に角、魔法が使え無い私は、此のニュートリション場で栄養を集めている。
其の集め方がユニークだ。
ストローを砂に刺す。
ストローは特殊なフィルターが中に入っていて、其れを吸うと、栄養だけが集まるのだ。
優れ物で在る。
しかしながら、私は、其の優れ物で吸った食べ物を摘んで食べ様とは思わ無い。
だって、其れは飽く迄(あくまで)ワカメの栄養だから。

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ワカメの国 第九章 正し過ぎた人 畑広美の物語

彼女は変わった。
仕事中に摘んで(つまんで)食べちゃおう何て考えている。
もう、彼女は正し過ぎる人では無い。
正しい人だ。
※小説「ワカメの国」は現在「KODANSHA BOX-AIR新人賞」に応募中。※小説「ワカメの国」は現在「KODANSHA BOX-AIR新人賞」に応募中。
Yahoo!版電子書籍「ワカメの国」は此方
URL:http://blogs.yahoo.co.jp/wakamenokuni
です。

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投稿日:2012/02/14 03:11:47

文字数:988文字

カテゴリ:小説

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