作品一覧
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十七章
ドライヤーしている彼を見つめつつ、私は煙草を吸っていた。…流石両方行けると言っていただけはあって、とても中性的に魅力がある人だなぁ…とぼんやりと考えていた。…「なんか恥ずかしいよ、美月さん…はは」と照れたように笑う彼に、…「あはは…ごめんごめん」と、私まで笑ってしまっていた。…「...最期の夜月
sizuki-kurone522
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西山貴文 記
音楽青年の憂鬱
(架空の話ですので諸々気にせず読んで下さい。此の小説による他害行為を禁じます)
第1章 或女
第1話
三日目の徹夜明け、ようやく曲は完成した。
霞む目でフラフラしながらキッチンへ行く。
インスタントのコーヒーは少し苦めだった。
「卒業?」
「そろそろ何か一発作って」...音楽青年の憂鬱 リライト
pgm_T
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『凜夢秘帖』─ 東京でひっそり始まる、大人だけの癒し時間。
東京23区を中心に、“心と身体、どちらも満たされる”
そんな特別なリラクゼーションサービスをご案内しております。
お迎えするのは、マナーや気配りを大切にしながらも、どこか艶やかで柔らかな雰囲気を持つ女性たち。
一緒に過ごすだけでホッとできて...凜夢がご案内-東京で秘密の大人時間(Gleezy ID:Rin6)
凜夢東京デリヘル
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凜夢東京デリヘル
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第十六章
風呂へと入ってから既に30分は経っていただろうか…私は湯船に浸かりながら、…肇さんはもうコンビニから帰って来たのだろうか…色々と考えが浮かんでは消え、の繰り返しを頭の中で何度もしていた。…スペアのキーも渡したし…大丈夫だよね…と何故か不安になって居る私に驚きつつも、…まぁ、い...最期の夜月
sizuki-kurone522
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「信じてもらえないかもしれないけど。ぼく、貴方の息子です。」
青いタイツの男は真剣な眼差しで一語一語ゆっくりと言った。
「ガガガガガ。」
彼の前に対する角の生えた人型は男を見上げながら奇妙な声でそれに応じる。
「ガガガ、ガガガガガガガガガ。」
大男はその言葉の意味が分かったようで、少し戸惑いをみせつ...#19:未来の国からはるばると?
めいくう
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キーンコーンカーンコーン♪
いつものように学校のチャイムが私のいる教室に鳴り響く。
制服を着たサイドテールの女の子は次の授業の為にノートと教科書を準備していた。
しばらくして『バァン!』という音と共に入り口のドアが勢いよく開かれたかと思うと、覆面を被った男達が教室に入って来る。
クラスが武装したテ...#18:エモーション・モーメント
めいくう
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「貴女…魔法少女でしょ?」
そんな芝居掛かった問いが我が家の玄関に響き、女性の口から私の耳に届く。
確かにその言葉は脳内で処理され情報として解析された筈なのだが、
サイドテールの巨女は何を言われたのか理解が追い付かずに、少しの間呆然と立ち尽くしていた。
「ニコ、やめなよ。カノンちゃん困ってるじゃん...#17:青いタイツの男
めいくう
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「…という事があったんですね。」
よく晴れた空の下、メイド服の女の子はそう言って軽快に歩きながら後ろを振り返る。
「へぇーー…。」
その背中を付いて歩くサイドテールの長身の女性はそんな要領を得ない返事を返した。
話によると彼女は先日、昔の知り合いと偶然鉢合わせしてちょっとした口論になったそうだ。
...#16:魔法少女フリモたん登場(ハート)
めいくう
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御子はとある像の前に立っていた。
それは異国の神を信奉し、天下に反旗を翻す為の旗印とされた男の像だった。
戦いの果てに異端者として信じた神から見捨てられながらも、
そのモニュメントは未だこの地に立っていた。
後世の伝説で男は大地に恵みをもたらす神になったという。
そして現代のサブカルチャーにおいて...#15:ピアノの練習の時間だよ。
めいくう
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その日、小さなロボットは二階の部屋にある押し入れの前にジッと座り込んでいた。
そして何を思い立ったのか幾度もその引き戸を明け閉めして中を覗き込む。
ガラガラ…ピシャッ!ガラガラ…ピシャッ!ガラガラ…。
けれど何回やってもその奥は何もないがらんどう。
「ガガ…。」
最後に力無く押し入れを閉めて再び腰...#14:犀の角と死に病
めいくう
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ナ「あ、あ、マイクテスト。皆さん、準備はいいですね」
初唄「はい」
ナ「なお、真っ黒投稿祭のレギュレーションに則り、本閉会式は会場を消灯した状態で執り行いますので、お足元などにご注意ください」
初唄「はい!」
初「(ぶつかる音)痛!」
唄「大丈夫?」
初「痛い……」
ナ「開式の言葉。唄音ウタさん、お...【勝手に】真っ黒投稿祭 閉会式
文逆p
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俺は普通の高校生、音乃理夢(おんのりいゆ)である。俺達はある事件に巻き込まれる事になるんだ。それは、あるちょっとした出来事だった。
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「理夢〜せんせーからプリントもらった〜」
俺に甘えて来るように言った...事件が起こる宿 Prologue
音色りぃふ
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ぽかぽかの晴れ空の下を二人で歩きながら、
良い天気だなと、ミクさんは幸せな気持ちになりました。
「お外に出て、どうするの?」
リンちゃんは、不安そうに、目の前を流れていく車を見送っています。
「え?」
聞かれて、目が点になりました。
なんとなく、外で遊んだりした方が良さそうと判断したのですが、いざ問...【小説】壊れた世界。6
mikAijiyoshidayo
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第十五章
一緒に煙草を吸い始めてからの時間はあっという間だった。彼はちょこちょこと咥え煙草をし、ぼんやりと考え込む様に何処かしら独りの時間へと行っている様にも見えた。…大丈夫だろうか…気になり始めた私は…「肇さん?…大丈夫?」と声を掛けた。彼はふと我に返ったのだろうか、私へと笑顔を向け…...最期の夜月
sizuki-kurone522
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第十四章
…「美月さん…あの僕の服どこだっけ」と彼に聞かれた私は、…「えっと、まだ寝室にあるよ?」と答えた。…「あ、そっか…寝室入っても大丈夫?」と確認を取る彼に、…「これから居候して貰うんだから、ご自由に」と笑ってみせた。…「はは…ありがとう、美月さん」と彼も笑いながら、寝室へと向かった...最期の夜月
sizuki-kurone522
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第十三章
今日と言う日の最後の食事になるであろう時間から肇さんと向かい合って山菜うどんを食べる事になった。…「肇さんのお口に合うと良いけど」と私が言うと、彼はにこやかに「美月さんのお母さんの山菜の味付け凄く優しい味がした…美味しそう」と言っていた。…「そう?なら良かった」と私もにこ...最期の夜月
sizuki-kurone522
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第十二章
私は煙草を1本取り出し火を点けた。彼と煙草を吸いながら、他愛もない話をした。…大体がこの先の事だったが…。…「肇さんは、元彼さんとは鉢合わせる事は無い?」とずっと気掛かりだった事を尋ねてみた。ほんの数分彼は考える様に少しばかり沈黙を置き、…「…うん、あの人夜職の人で、僕は昼のバ...最期の夜月
sizuki-kurone522
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「ハァ、ハァ、ハァ…。」
なぜ…私は一人でこんな事をしているのだろうか?
カノンはその日、晴天の太陽の元で息を切らしながら道路の真ん中を孤独にひた走っていた。
その姿はスポーツ用のタンクトップに短パンを穿き、いつもとは少し違うポニーテールの髪型にサンバイザーを着けている。
彼女の前には医療班を乗せ...#13:愛は地球を救う!
めいくう
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「ロボター?どこ行ったの?ロボター!」
サイドテールの女の子はそう何度も似たような文句を口にしながら家の中を探し回っている。
「メロディ、ロボタ知らない?」
彼女は通り掛かった末の妹におもむろに尋ねた。
「さぁ?今日は見てないニョ。」
おさげ髪の妹は風変わりな語尾と共にそっけなく返す。
「ただいま...#12:秀才VS奇才
めいくう
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カタカタカタ…
カノンは研究室でなにやらパソコンを操作している。
すると少し離れた場所から、姉と男の会話が聞こえて来た。
「あんたなかなか話が分かるニョロね。」
なんだか楽しそうに話し込む二人に私は作業の傍らついつい耳を傾けてしまう。
「いやいや、妹さんだって優秀な人でしょう?」
他愛のない談笑…...#11:起動!ジャイアント・ロボタ
めいくう
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計画の要『闇の魔法使い』を探せ。
月を喰らい蝕を起こす、天体の陰の存在。
暗黒彗星の魔法が発動する時、現実と虚構の境は揺らぎ、
その果てに勇者は生まれるだろう。
(鼓リズムの㊙ノートより.)
暗い門を抜けると、カノンは足元にあるベンチの上に器用に着地した。
「おっとっと…。」
バランスを取るよう...#10:それは恐らく2772回目の異世界転移
めいくう
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「ロボタ、この赤ちゃんがA彦くんだよ。」
ある日の昼下がり、カノンはそう言ってスマホの画面を目の前の小さなロボットに見せていた。
そこにはツインテールの小柄な女性と、彼女に抱き抱えられた玉のような赤ん坊が写っている。
「ガガガ!」
ロボタと呼ばれた機械人形はそれをカメラアイで捉えると、嬉しそうに返...#9:ロボタとカノンの二人言
めいくう
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その日、カノンはなんだか難しそうな顔をしながら勉強机の前に座り込んで、
作りかけの魔法少女の衣装を眺めていた。
「なんでおねぇちゃんってあんなにハートマークが好きなんだろ…?」
何やらブツブツと文句を垂れながら彼女はとある2着のコスチュームを思い浮かべる。
1つは定番の魔法少女風の衣装で胸に大きな...#8:ライオン・ハート~魔法少女の衣装考察~
めいくう
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第十一章
悲しい笑顔をさせてしまった…と少々後悔の念を持ちつつ、彼の提案してくれた事への返答を考えていた。…肇さんに家事して貰う、か…また私は煙草へと火を点けながら、…「肇さんの体調とか、良くなってきたら少しづつ家事も手伝って貰おうかな、お言葉に甘えさせて貰って…それで良いかな?」と彼へ...最期の夜月
sizuki-kurone522
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「愛と正義の魔法少女、マジカル・リズム!ご近所の平和を守る為、ただいま推参!!」
姉はよく人前でそんな風に魔法少女ごっこをしていた。
自作の可愛らしい衣装に身を包み、ポーズを取りながら魔法のステッキを振り回す。
妹のカノンはそれをちょっと羨ましいと思いつつ、自分には無理だと傍から眺めているだけだっ...#7:トーフ・メンタリズム
めいくう
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カノンは姉のリズムの次にロボタの扱いに長けていた。
高校の時に姉が用務員室の一角に居座って作ったロボットがロボタだ。
リズムが大学の研究室に彼を持ち込んでから、そのメンテナンスは妹のカノンの役割だった。
といっても、毎日関節にオイルスプレーを吹き掛けたり、バッテリーが無くなりそうな時に充電器の側ま...#6:失われし世界と修身旅行3
めいくう
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その時カノンは誰かの腕の中に横たわっていた。
蓮の花が開き、その上に立った男に抱えられる彼女…。
身に纏った衣はボロボロで、弛緩した四肢は力なく大地に還ろうとしている。
お腹にぽっかりと空いた大きな穴は、その美しい恵体がもう二度と動き出す事はないと残酷に示していた。
そんな傷付いた姫の眠るような優...#5:失われし世界と修身旅行2
めいくう
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ある日A子は、瓦葺きの屋根の上に座りながら小さなメモ帳に目を通していた。
それは現在彼女が居候している鼓家の長女、リズムから渡された物であった。
「後は私に任せる、か…。とんだ食わせものですね、あの人。」
片手で手帳を閉じると、A子は細やかな声で意味深にそう呟く。
すると突然一階の玄関扉がガチャっ...#4:失われし世界と修身旅行
めいくう
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ロボタの電子頭脳の作りは割と単純なものだった。
製作当時ネットで公開されていたオープンソースのAIプログラムをベースに
独自の感情パラメーターを設け、メインコンピューターに幾つかの補助回路を繋げたオーソドックスな構造だ。
しかしそれでもロボタの心は、時として人間のそれを凌駕する。
ロボットが人間を...#3:シンギュラリティとこんにゃく問答
めいくう