むせかえるような眩しさに溺れ
いつか横たわるための穴を掘る
陽炎にゆらぐ不確かな敵
容赦なく僕の背に鈍い爪をたてる

影に満ちた冷たい穴にもぐり
泥水のようなため息を吐く
しなびた草を食みながら、ふと…
僕はなぜ生きているんだろう

得体の知れない雑音が渦を巻き
同じ顔した人形が同じ声で笑う
目をそむけ耳をふさぎ口を閉ざしながら
物陰に身をひそめ静かな闇を待つ

偽りの幸せを偽りと知りながら
くり返しくり返す空ろな毎日
虚構の太陽が僕を見捨てたとき
見上げればそこに本当の君がいた

いつまでもいつまでも君を探し求め
どこまでもどこまでも終わりのない道
何もかも何もかも失い続けながら
夜空に冴える月を見つめている

いつもと同じこの街の中で
いつもと同じ時間に刻まれ
いつもと同じ人波に漂い
いつもと同じ明日へ流れ行く

今夜も僕は青い夜空を見上げ
重い腕を振り上げてとびはね続ける
何度も何度も君を抱きしめたくて
息を切らしてとびはね続ける

いつまでもいつまでも君をさがし求め
どこまでもどこまでも終わりのない道
何もかも何もかも失い続けながら
遥かな月にとどかぬ手をのばす

どこまでもどこまでも僕をつなぐ鎖
いつまでもいつまでも終わりのない日々
何もかも何もかも失い続けながら
夜空に微笑む君の夢をみる