A
浅はかな夢が沈む 川の行方を見ていた
家は遠く 空も遠く
何も無いが美しく 緑青の転がる午後
言えば遠く 言えば遠く
B
視界の外を 音立てて汽車がゆく
空の果まで飛んでゆく
S
歌は 空を流れて 僕は 溶けて横たわる
雲になりたかった そう思ったことはないけど
C
何も言わずにいることが美しい
時間の流れは手のひらに乗せておいて
「どこへ行こうか」
眼の中を 微睡みが泳ぐ
S
歌は 空を流れて 僕は 溶けて横たわる
雲になりたかった そういう歩き方をした
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あさはかな ゆめがしずむ
かわのゆくえをみていた
いえはとおく
そらもとおく
なにをないが うつくしく
ろくしょうのころがるごご
いえばとおく
いえばとおく
しかいのそとを おとたててきしゃがゆく
そらのはてまで とんでゆく
うたは そらをながれて
ぼくは とけてよこたわる
くもになりたかった
そうおもったことはないけど
なにも いわずに いることが うつくしい
ときの ながれは てのひらに のせておいて
どこへいこうか
めのなかを まどろみがおよぐ
うたは そらをながれて
ぼくは とけてよこたわる
くもになりたかった
そういうあるきかたをした
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