自動説

「アレら輩はどうも善からぬ者だ」と
ゴシップ誌の謳い文句だった
世界は天を中心――
……じゃなくて、誰かの手のひらの上みたいだろう
どんな決意も与えられんなら
明日にはもう忘れていそうだ
僕らの出会いもきっと
誰かの指図であって然るべきか

「政治屋なんて信用ならん」と
誰かが声を張り上げている
それでも、地球は今日も同じようだ
人等の意図など知れているようだ

世界は僕らを中心に回るわけじゃないが
それに於いてでも
どんな因果で居て在ろうとも
地面を無くしたら悔しいから

サヨナラで終わらぬ出会いにしよう
それも違うのならば全部
全部もう、見知らぬ過去になる
この手はまだ繋いでいたいから
漠然とした病理より
明日を探す方がずっと、ずっと良い
世界を騙る者
それを信じない権利ならここにある


希望の多くも、挫折の航路も
愛した誰かのその拳だって
自分自身で決めた理想だ
誰にだって触らせやしないさ
天地を作ったことはいいが
それ以上干渉なんてすんなよ
僕らは飽く迄僕らであって
僕らの上でまだ、生きてる

主の意向でなんかないのだろう
僕らのその答えは全部
全部もう違う夢に沿い、今ここから歩みだした
天地がどう有ろうとも
刹那、どちらの傍で生きていようとも
失せるわけじゃない
そらはまあるい
どっかで繋がってるんだ

ひっくり返せ、天地論を