夏本番、皆さんはどんな音に夏を感じますか?打ち上げ花火の音、風鈴の音、波の音…。色々な音がありますが、私がこの時期、特に意識してしまうのが「蝉の声」です。

映像制作と蝉の声、一見まったく関係ないように思えますよね。しかし、私にとっては、この蝉の声こそが、夏の映像制作を象徴する重要な要素なのです。

蝉は、たった数週間の命を全力で謳歌するかのように鳴き続けます。その声は、朝早くから夕方まで、まるで途切れることなく続いていく。この姿は、クライアント様のメッセージを世の中に届けようと、情熱を燃やし続ける私たちクリエイターの姿と重なるように感じるのです。

映像制作の現場では、蝉の声はしばしば「邪魔なノイズ」として扱われます。特に、屋外でインタビューやナレーションを録音する際には、蝉の声がマイクに入り込んでしまい、編集で取り除くのが大変な作業になります。しかし、私はあえてこの「ノイズ」をポジティブに捉えるようにしています。

例えば、企業プロモーション動画で、その企業が持つ「活気」や「生命力」を表現したい時。背景にほんの少しだけ蝉の鳴き声を残すことで、映像にリアリティと躍動感が生まれます。まるで、その企業が生きているかのような、熱いメッセージが伝わってくるような気がするのです。

また、ある夏の日のこと。とあるイベントの撮影で、私はドキュメンタリータッチの映像を制作していました。その日、会場にはたくさんの人が集まり、熱気と活気に満ち溢れていました。そこで、私は意図的に、会場の熱気と蝉の声が混ざり合った「環境音」を丁寧に録音しました。完成した映像は、編集で音楽やナレーションを重ねることはもちろんですが、あの日の「音」を少しだけ残すことで、視聴者がまるでその場にいるかのような臨場感を味わえる、特別な作品になったのです。

蝉の声は、夏という季節を彩る「効果音」です。しかし、見方を変えれば、それは「命の証」であり、「情熱の象徴」でもあります。

私たちの仕事は、単に映像を美しく見せることだけではありません。音や光、そしてその場の空気感までもを捉え、クライアント様の伝えたい想いを、五感に訴えかける形で表現すること。

この夏も、蝉の声に耳を傾けながら、熱く、そして心を揺さぶるような映像を、皆さんに届けていきたいと思います。

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

【大嶋淑之・新潟】映像制作と夏の蝉の合唱

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投稿日:2025/08/01 11:13:40

文字数:971文字

カテゴリ:AI生成

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