遠い昔の御伽噺 落ちこぼれの天使の少女
彼女の相手をする者は 幼馴染の青年だけ
ある日少女が訪れた 闇にとらわれた空間で
一人の少年に出会った 黒き翼の天使に
「はじめまして」 彼は笑った
一目で私は堕天使と分かったけど
よく似た二人 同じ痛みを知る
すぐに私達は打ち解け合った
互いを理解出来る者 二人が望んでいたモノ
傷と傷を重ね合わせて 同じ夢を見る
穢れを知らぬ天使と 穢れてしまった堕天使
けして相容れぬ存在 だから求め合う
少しずつ変わっていく 落ちこぼれの天使の少女
幼馴染の青年は それに気付いてしまった
罪になると知っていても この感情はとめられない
「堕天使は悪魔と同等」 青年の言葉は届かない
会うたびに 君は言った
「許されないことだとしても このまま
二人でいたい」 同じ想いを知る
既に私達は ひとつになった
痛みを共有出来る者 世界が拒んでいたモノ
声と声を重ね合わせた 同じ空の下
嫉妬に狂った青年は 剣を手に取り飛び立った
愛した彼女が穢れぬ前に 奴を葬ろう
終わりの時 感じてた
「最後の抱擁を私に」 重なる影
彼女がいるとも知らずに彼は
背後から少年を突き刺した
痛みを共有出来る者 この血の滴る痛みさえ
二人を貫く剣か 彼らの証
嫉妬に狂った青年の 瞳に映るその光景
愛した彼女は最期に 「ありがとう」とささやいた
穢れを知らぬ少女は 恋に堕ちた堕天使
死によって永遠(とわ)に 結ばれた二人
「堕天使同士の恋なのだから
咎める必要はなかったはずなのに」
あの少年と同じ血を持つ者
今 宵闇に舞う
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