水面に映る 青い空
その空を手にとって見て涙する少女――――
誰よりも美しい涙を流し少女は泣いたのだった――――…
外に憧れを抱いた
目の見えない私には何も解らないだろうけど
それでも何かを感じたくて外へ出てみたの
ただ走ってみた
ただ叫んでみた
それだけで十分だった
ああ、神よ… 何故私は目が見えないのですか?
こんなにも美しい自然が目の前にあるのに
目にすることは出来ないのです・・・
ああ・・・私が何をしたって言うんです・・・?
もう部屋の中には飽きた
勇気を振り絞って出てみても
聞こえてくる音と感じる温度だけだった
ただ聞いていた
ただ感じていた
それだけで十分だった
ああ、母よ… 何故私の目は見えないの?
こんなにも美しい世界が目の前にあるのに
記憶に残すことは出来ないの
ああ・・・ 私のせいなのですか・・・?
そして少女は湖の中へ沈んで逝った・・・・
その姿は何よりも美しく、目の見えないものには見えなかった・・・
でも少女は知っていた・・・
自分は自然を知っている・・・
それは美しい草原、小鳥達・・・
今の荒れ果てて息を呑むようなものを目にしないように、
自然たちが彼女を守るためにしたものだった。
やがて彼女は息を吹き返し真実の姿に気づくだろう・・・
自然の女神と謳われるその姿に――――――…
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想