長い永い時を
　分かたれたままで過ごした
喪失は何時しか感覚すら狂わせ
　失ったことすら忘れてしまった


ずっとずっと探していたんだ、私の愛しい人
同じ肉と同じ骨、同じ魂を持つ私の片割れ



最早二度と
　分かたれることなどないだろう
私はあなたで
　あなたは私だった


永い長い離別を終えた今この時
再び出会うことが叶ったのだから



忘却の咎はこの心で贖おう
　孤独の業はこの魂で報いよう





――嗚呼、（アア、）
　　　　　楽園での記憶が甦る――





過ちを犯したのは
　あなたが先だった
どうしてあなたは
　私を分かつたのか

ずっとずっと一緒だったのに、私の愛しい人
同じ肉の、同じ骨の、同じ魂を分けたのはあなた

闇から光を切り離し
　空から海を切り離し
御魂（みたま）と肉体（からだ）を切り離し
　あなたと私を切り離した

わたしには分からない
　あなたが世を切り分けていく訳が
己の身を削って辛くはないのか
　私の身を殺いで哀しくはないのか

長い永い離別は、
同じ肉の、
同じ骨の、
同じ魂を失わせてしまった

私はあなたであなたは私だった





ずっとずっと探していた愛しい片割れ
最早二度と、かえることはない