四畳二つほどの秘密基地

僕らだけの箱庭

色の無い此処は飽きるけれど

二人だから寂しくない

今日もお薬を口に含み

落ちる点滴と睨めっこ

窓の外は宝箱のように

胸を高鳴らせてくれる



来るか分からない明日を

硬いベッドで待ちぼうけ

不安で眠れなくなる夜は

二人話そう、夢の続きをさ



天蓋に在る月明かりは

僕たちを包むように照らしている

「いつか、この小さな世界を二人で飛び出そう」



気づいていたけれど黙ってた

知るのは僕だけでいいから

この先の道を歩けるのは

僕か君のどちらかだけ



「いつか約束した事

破ることになってごめんね

でもね、僕は君の一番

傍でずっと、見守ってるから」



手紙を綴る時に落ちた

雫は僕に来ない夢を映す

「いつか、キミの見たものたちの話を聞かせてくれよ」



いつもの朝じゃない違和感は

君のヤケに綺麗にされたベッドと

その上に置かれた手紙のせい

嫌な予感が胸に深く刺さる



滲んだ文字とシミが綴る

君が思ってたこと、願った夢

そんな、泡沫を託されて

僕は今、生きてる



天蓋に在る月明りは

一つになった僕らを包み込む

「いつか、キミとした約束を叶えに出かけよう。二人で」



四畳二つに収まらない

大きな宝箱は

独りで見てると淋しいけれど

二人だから淋しくない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

天蓋 歌詞

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投稿日:2023/05/29 14:31:46

文字数:596文字

カテゴリ:歌詞

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