ナイン


前にはミットを構えたアイツがいる
振り向けばいつも後ろで7人が笑っていた・・・


流れていく雲　差し込む日差しが
グランド走り込む　僕らを照らしている
きらめくマウンド　眺める景色は
夏の風にそっと吹かれていた

手に汗握るゲームの中
アイツの出した鮮やかな音が青い空を舞うよ

ナイン　指から離れたボールが
夢に向かって飛んでいくよ
ナイン　スタンドの爽やかな歓声
いつも聞いていた　同じ9人で


気が付けば僕たちは同じ所で
同じ時間をいつも過ごしていた

雨に濡れるマウンドの上
ひとりでずっと投げ続けていた
夢をつかみたいから

ナイン　勝利はみんなのものだね
負けたときは涙流した
ナイン　あの時に見つけた笑顔は
どんな時だって忘れたくないよ


そして僕達は
それぞれの道を進んでゆく
もうみんな集まる事はないだろう
それでいいのかな？
みんな野球を捨ててしまったの
あの熱く燃えた季節を思い出して
みんながいないと駄目なんだ


再びみんなが集まって
再び同じボールを追いかけて
グローブを握る

手に汗握るゲームの中
アイツの出した鮮やかな音が青い空を舞うよ

ナイン　指から離れたボールが
夢に向かって飛んでいくよ
ナイン　あの時に見つけた笑顔は
どんな時だって忘れたくないよ


前にはミットを構えたアイツがいる
振り向けばいつも後ろで7人が笑っていた・・・