●そのこぼれた涙は
頑張った君への贈り物
大丈夫だよ、よく見てよ
ねぇ キラキラ綺麗でしょう
●まだ使わない傘の先で
つつけば破れてあふれそう
街を覆う黒い雲
あたまが痛いの
ねぇ 聞こえてるかなぁ
でも気持ちいいの
さぁ どこに行こうかなぁ
たぶん かわらないでしょう
あなたはあなたのままで
地球もしばらく丸いまま
わたしもきっとおんなじで
期待は期待のまま消える
焦らして降り出した雨は
雲色のわりに澄んで光り
傘を開くことさえ迷う
わたしをあざ笑っている
●また愛されたいなどと
口走らぬよう 気をつける
叶わぬのぞみを叫ぶのは
浅ましく耳障りなのです
もう一度だけなんて
騙されぬよう気をつける
美しすぎるその涙を
燃やそうと目論みます
なのに
どうしてこんなにも
足りない気がするのでしょう
のぞみも涙もいつしか
わたしに食い込んでしまって
離すのも激痛(いた)くて
離れたあとはもっと激痛い
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