
窓ガラス越しの空、映りこんだ人影
また来たのと呆れ顔わたし
今日も始まる二人だけの舞台
台本なしエチュード
飾らない言葉思うままに
私が話して相槌をうつ
君の顔に咲いた小さな花
エンドロールまで流れる、作りこまれた脚本の中で
僕の名前は最後にはなかった。途中で舞台から降りてしまう
たとえこの目からあなたの姿がいなくなっても
繋いだ物語だけ、それを覚えてなら生きていける
たとえこの場所からあなたの姿がいなくなっても
紡いだ言葉だけ、それを覚えてなら生きていける
降りた舞台続きは客席で
ひとりのために唄う、六畳間エチュード
明け方に霞む空、覗き込んできた人影
今日も新しい物語持って
あなたを笑顔を見に来ました。
薄まり消えるエピソード、治そうとしたペンはインク切れ。
いくら刻めど残らぬ名前を私だけは覚えていたいから。
たとえ私の目があなたの姿を映さなくても
紡がれた物語だけ、それを覚えてなら…
綺麗に整えられた、あなたの残り香すらなくなった
終わりまで紡げなかった台本のない私だけの舞台
いつかあの場所の先、私がそちらに向かったときに
続きを紡ぎましょう。エンドロールの隙間埋めながら
スポットライトが何もない場所照らす
あなたのため歌った、六畳間エチュード
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