いつか素敵な王子様が きっと迎えになんてバカじゃない?
苦労知らずのお坊っちゃんに 一体何が わかるというの
待ってるだけじゃダメとかそんな 言いたい人は言っていればいい
いつかそのときやってくるまで 息を潜めて爪を研ぐ

あるとき現れた 魔法使い
「可哀想に 舞踏会に行きたい?」

一夜(ひとよ)の夢ならいらない ガラスの靴じゃ走れない
野菜はおいもしかないし ネズミはとっくに片づけた
困った顔した彼女へ にっこり笑って言うの
会いたい人なら目の前に ねぇあなたの弟子にしてよ


仮初めの足 引き換えにして 一途な姫の鈴の音(ね)奪った
小さな沫(あわ)のたゆたう波間 涙は溶けてすぐに元の色
悪い魔女だと罵しる人々 どこ吹く風で逃げも隠れもせず
正義の剣で乗り込む騎士は 皆ことごとく返り討ち

ああ なんて恐ろしい魔法使い 人の命奪って生きているとか

自称 灰かぶり 謎の美女 正体は誰にも分からない
国王直々お召しにと 名誉な誘いも断って
一体何様のつもりだろう 異端と呼ぶにふさわしい
いいこともすると聞くけれど まんまと騙されてなるものか


可憐な声を溶かした薬 地をゆく為の両足あげた
理由(わけ)も聞かずに勇者気取りね 降りかかる火の粉は払うだけ
上辺だけ見てわかった風に あの子の覚悟も知らない癖に


夢ならその手で掴むもの でもねチャンスをあげる
未完成ハッピーエンドのパズル 行方は君次第
きままな絵本は動き出す あらいたの白馬の王子様
この足に合う靴くれたら お話くらいは聞いてあげる

一夜(ひとよ)の夢ならいらない ガラスの靴じゃ走れない
そうやってずっとここまで来た ハッピーエンドはそれぞれでしょ?
そしてまた誰かの元へ
置いてきぼりの灰まみれ いつかどこかで見たような

「可哀想に 舞踏会に行きたい?」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

灰かぶりな魔法使い

無性に童話パロが書きたくなったのです。

作曲:雑魚さん
曲 → http://www.mp3.wakuwaku13.info/17/20.mp3

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投稿日:2010/11/30 22:47:50

文字数:775文字

カテゴリ:歌詞

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