雨ばかり降っている日が続くある日のこと。
「この頃、妙に雨が続くけど、なんかやだなー」
アカイトは退屈そうに呟く。
「なんでだ?」
バンは首を傾げる。
「だってさぁ・・・みんなも遊びに来ないし」
アカイトの言葉に、
「・・・アカイトは、私といるのが嫌なのか?」
少し拗ねたように言うバン。
「いっ、いやぁ・・・そんなことないけど」
そう言うアカイトの声は少しだけ震えていた。
「何事も、2人っきりだろう?それが一番とは思わないか」
一気に、実は攻める派なバンは畳み掛けるように言う。
「・・・えっ」
アカイトは驚いたように目を丸くさせた後、
「・・・それ、本気で言ってるのか?」
と、バンに正気があるかどうか確認する。

その時、小さく入り口のドアが開く音がした。

「おっ、誰か来たようだぞ?・・・あれ」
アカイトはこれ幸いにと、入り口のドア付近に目を移す。
「ちっ、また邪魔が入っ・・・おや?」
バンは呟くかけるも、ドア付近に立つ人物を見て、首を傾げる。
「・・・こんにちは」
その人は、随分目の下のくまがひどい男の子だった。その背後には、
「・・・こんにちは」
無口が定評になりかけていたレトが、その男の子の陰から顔を出して、挨拶した。
「お、おう。こんにちは。・・・ところで、レト。この子は誰だ?随分くまがひどいようだけど」
アカイトは行儀良く挨拶に答えたところで、新たに現れた人の正体を探る。
「・・・この子は、最音 マツキ。すぐそこのスーパーで出会ったから連れて来た」
「へ、へぇ・・・マツキくんかぁ・・・・・・って、レトっ!?それ一歩間違えたら、誘拐犯だぞ!??」
納得しかけるアカイトは、台詞の後半部分に過剰反応する。
「・・・だって、暇そうにしてたし。それに、2人共優しいから」
「・・・あのなぁ、もしも俺らがすっごく性格悪かったら、一体どうするつもりだったんだ?」
「・・・・・襲われる・・・ww」
「最後のwwって、どういう意味だよっ!?」
色んな意味で焦るアカイト。
「まあ、いいんじゃないのか」
「えっ、俺、レトくん襲っちゃっていいのっ!?」
「そうじゃない。別に、友達がどんどん増えるのはいいことじゃないのか、アカイト?」
「ああ、そっちか」
少しほっとしたように呟くアカイト。それで、
「それで、マツキくん・・・だっけ?いつも睡眠時間は何時間ぐらい?」
マツキに気になる事を聞いてみる。
「・・・・1時間、ぐらい・・・」
しばらくして、ようやく返事が返ってきた。
「・・・少し寝なくていいのか?っていうか、眠くないのか?」
「だって、夜は・・・寝さしてくれないから」
「私もアカイトが寝さしてくれないんだぞ。同じだな」
「ちょ、俺やってないから!」
「・・・バン、アカイトに尽くしてるの・・・?」
「ちっがうからなぁ、余計なことだからな?レト。・・・なんていうこと言うんだよ、バン。おかげでレトくん穢れたような気が・・・・」

そんな風に、男4人でちょっと危ない会話をしていると、

「こんにちは!久しぶりですね、みなさん」
「あ、レトくん、先に来てたんですね・・・なんだかちょっとずるいです」
「こんにちは~!あら、もうなんか楽しそうですね」
「そうだな、フワ」
「にゃ~んか、損したような気分だにゃんよー」
「なんだかここに来るだけでも、すでに楽しいですよね?ミドリさん」
「そうですね・・・なんだかますます影が薄くなりそうです」
続々と集まってくるいつものメンバーたち。
「えっと・・・?」
マツキはいきなり現れた濃い人たちに、少し驚きを隠せない。
「・・・この人たちは良い人だから。僕も可愛がってくれるし」
「・・・そうなんだ」
そんなマツキに、優しく声をかけるレト。
「なんかしばらく見ない内に成長しましたね・・・レトくん」
「そうですね・・・なんか感慨深いです」
「また一段と可愛いですー!なんとなく萌えがレベルアップしたような気がしますね~♪」
「そうにゃんねー」
成長したレトに、女子組は萌える。

「やっぱさ、みんなでただ集まっているだけでも、楽しいっていうかなんていうか。この時間が終わってほしくないって思うんだよなぁ・・・」
それから、みんなが思い思いにしゃべっている傍ら、傍観組のアカイトは言った。
「そうだな・・・一番はアカイトだが、たまにはこういうのも良い気分転換になるな」
同じく傍観組のバンはアカイトに笑いかける。
「・・・今、ぶっちゃけ抱きしめようかと思った」
「そうか」
アカイトの本音に、バンは優しく笑んだ。

「それで、マツキさんはマスターと一緒に寝てるんですか?」
傍観組から少し離れたところで、マツキを囲んだその一人のモコは質問する。
「うん。・・・すぐそこに、マスターの寝顔があるよ」
「きゃーん、まさにそこから、めくるめく世界が始まりますのね~」
少し可笑しな日本語で、フワは言う。
「そんなことあるわけないだろ?フワ」
フワに密かな恋心を抱くグルトは言う。
「あらぁ?そうかしら・・・?」
「そうですよ。そんな世界なんて、あっていいわけありませんよ」
珍しくジミが言った。
「う~ん・・・・ミドリくんはどう?そんな世界あってもいいわよね?」
「・・・すいません、分かりません」
「じゃあ、私がおしえt「やめとけ、フワ。純粋な子になんてこと言うんだ」
ミドリを抱きしめようとするフワを、半ば全力で止めるグルト。
「・・・もしかして、嫉妬してるの?グルト」
「・・・っんなわけ・・・!!」
「あーらにゃー?結構、顔赤いにゃおん?」
反論しようとするグルトに追い討ちをかけるミン。
「だめですよ。誰にだって、好きな人の一人や二人いるものですよ」
場を見守っていたシキが優しくグルトに助け舟を出す。
「・・・にゅーん、シキにゃんがそう言うんにゃら、今日はこの辺で勘弁してやるにゃんおー」
ミンも、大人しく引き下がるしかなかった。


こうして、人数がどんどん増えていって、それに比例するように盛り上がっていく、バンの研究所。

次は誰が、そこの騒動に加わるのだろうか・・・。



         一応、続く!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【コラボ】 よく睡眠しない男の子の登場とやっぱり騒動が一番! 【亜種】

こんばんは、もごもご犬ですこんにちは!
久しぶりですね、ここに投稿したの(笑)
やっぱり、いつものメンバーの様子とか会話とか書いてるだけで私も自然と楽しくなっちゃうんですよね・・・。
これを読んで下さっているみなさんにも、それをまた感じてもらえたらなと思います^^

さて、今回は最音マツキくんに新たに出演を許可してもらうはずだったのですが、なにしろ忙しい身・・・今回は事後承諾という形にさせてもらいました!もしも、許可が出なかった場合は、削除させてもらいますのでご了承下さい。

・・・なんか、堅苦しくなってしまったので、ここで少し近況報告を。
えー、今日は、他の遊びに来ていた先輩に犬耳らしきものをかぶさられた・・・。たーくさん抵抗したけど、最後は諦めました。・・・なんかその時その場にいた先輩たちから可愛いだの何だの言われたけど、あれって気のせいだよね・・・うん。
ちなみに、その犬耳らしきものの色は黒でした!それにピンクのリボンがついてて・・・なんていうかカチューシャ?みたいなものでした^^

それでは失礼しました!

閲覧数:61

投稿日:2010/04/22 20:15:31

文字数:2,542文字

カテゴリ:小説

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