ジャケット

あまねく星落ちた小雪の頃
土くれに変わり行くのを目にし
赤い円匙(えんし)片手、少年が一人
ポツリと私の前にしゃがみこんだ

サクリと音を立てて抉るのは
月が目を背けるような物で
痩せた腕は黒く荒んでゆく
これは私、エムリの木の話

どれだけ語ろうとも話そうともなじろうとも届かない言葉
沢山の葉、揺れる、幾千の笑い声、悲しみも許されないの
これは誰かが私に科した罰で

ずっと遠いどこかに眠るその少女が言いました
『守るだけの生き方なんて』
ねえどうして、涙目で結ぶ口がそこに在るというの
『君が知る魔法が私を救えたなら』全てはただの御伽噺で

『2人で帰ろうよ?』そう君は言うんだ
差し伸べられた手を掃えたのならば
助けてもらうだけで泣くだけの
佇むだけの眠りの木の私

神の格子超えエムリの木、現、人に、あらざる事科せられ
神の許し乞え眠りの木、委ね、裁き、抗うこの土枷(つちかせ)


人を守ることではなくて人であることを守れなかった

今も昔も突き放せる手も逃げさる足もふさぐ耳も背ける目も無いなら
せめて声だけ

帰ろう、君の帰るべき場所へ
君も私も確かにそう呟いた
『お帰り』君がそう言うのなら
私の一言なんて嗚咽で全てかみ殺され
魔法が私を救い出してくれた

朝を迎えて瞬き二回するんだ『君が泣くのだから僕もここに居るんだ』
触れたのは枝ではなく私の手で、落ちたのは葉ではなく私の涙

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ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

エムリの木 (カラオケ)

自作曲巡音ルカ『エムリの木』のカラオケ音源になります。
宅録環境ですので音質等に難あるかと思いますが、出来る限りの対応いたしますのでよろしくお願い致します。
原曲→http://www.nicovideo.jp/watch/sm16283755

閲覧数:324

投稿日:2012/01/03 18:02:27

長さ:05:57

ファイルサイズ:8.2MB

カテゴリ:音楽

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