……ようこそ。
 えっ、タイトル詐欺だろ、って? さっさと続きを見せろ、だと?
 まあまあ、慌てる気持ちはわかります。ですがね、説明しておかなくちゃいけないんですよ。
 これから始まる最終話は、“望まれるパターン”ではありません。何言ってるかって? 脚本が破綻したからですよ。猶予もなかったんでしょ、詳しいことはよく分かんないけどね。
 ……ま、見てくれればわかりますよ。……ね?





≪Bad ∞ End ∞ Night No.06【自己解釈】≫




 村娘が手にもってたのはナイフだった。
「ま、待て……話せば解る!」
 村娘が向かったのは、主人。主人はそのマフラーに似合う青ざめた顔で、死亡フラグを乱立させた。
 ざしゅっ!!
 見事なほどに、主人の首が吹き飛んだ。
 それをけたけた、壊れたように笑う村娘。
 村娘は主人の髑髏を持ち、言った。

「楽しくなって来ちゃった。……ねえ、みんなヤっちゃっていいよね?」












 逃げろ! 逃げろ! と少女人形の言葉が号砲となって、全員はいちもくさんに逃げ出していった。もはや、舞台も台詞も関係ない。
 村娘は。これを決心したのだ。










『気が狂うほどに、壊してしまえばいいんだ』
















 物語が終われば、さあ――みんなで帰りましょう。













 楽しんでいる主人。
 どんちゃん騒ぎは終わることはないだろう。
 ――彼らは、目を背けているのだ。











 もう、死んでいることに。














≪Bad ∞ End≫












































































 ……とでも、思ったのかい。
 面白い舞台だったよ。だけど落ちがちょっと曖昧過ぎないか。つまりどういうことなんだ。
 ああ――そういうことね。もともと死んでたんだけど、村娘が魂を解放したと……。なんだそのシナリオ、呆れて物も言えない。たしか、村娘は脚本を変えろって言ってたよね。そりゃ、ああなるわ。
 じゃ、巻き戻しておいてよ。別のパターンだって、きっとあるはずじゃん?





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≪Bad ∞ End ∞ Night No.06【自己解釈】≫








「なんで、あなたがやったの?!」
「……ねえ、この演劇のタイトル、知ってる?」
「……知ってるわよ。Crazy nighTよ」
「なら、わかんじゃない? ……その通りに演じればいいのよ。馬鹿になっちゃえばいいのよ」
 そう言ってお嬢様の身体を一閃した。
 ざしゅっ。
 鮮血が、笑う村娘の顔に飛び散る。
 そうよ! もっと壊れればいいのよ!!





 村娘は――逃げ惑う、キャストをすべて殺し尽くした。
























「……これで、終わり……じゃないの……」
 村娘の身体は人を殺し尽くし、鮮血に染まっていた。当たりには言わずもがな、もう動かないキャストの体が倒れていた。
「台本通りやったことが……それが真実とは限らないの……?」










 気付くと、村娘は、部屋にいた。








 そこには、少女人形たちが笑っていた。






「モウ、幕ハサガッタ.時間切レダヨ?」






「待って…… とめないで!」









 別にいいじゃない。







 また、今夜会いましょう。









 そして、また狂いましょう?











 また、今夜探せばいい。











 そのエンドロールが褪せるまで……











≪True ∞ End≫




















 ってなわけでどうよ。パターンB。
 えっ、ダメ? 結構いいと思うんだけどなあ。まあ、いっか。もう一回やらせる? そうしちゃおうか。











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 村の娘は、夜遅くに山道を歩いていた。
 森は鬱蒼と生い茂っていて、迷うことは明白だった。
 ……というかすでに迷っているのだが。
「……う~ん、確かこの辺ってことは解ってるんだけどなあ」
 村娘は色あせた手紙を持っていた。
 朝起きたら自分が何故か持っていて、何故かこの森を歩いていたというのだ。まったく解らないことずくしである。
 そして、彼女は森を抜けた――。
「……ここは?」
 そこにあったのは大きな洋館だった。
 烏が鳴いていて、それがこの洋館の不気味っぷりをさらに加味していた。
 村娘は、決意して、扉を叩いた。
「誰かいませんか」






≪Happy ∞ End……?≫

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Bad ∞ End ∞ Night No.06【自己解釈】

一応、終わりました。

「Crazy ∞ nighT」:http://www.nicovideo.jp/watch/sm18382294
「Bad ∞ End ∞ Night」:http://www.nicovideo.jp/watch/sm16702635

閲覧数:571

投稿日:2012/07/27 18:27:19

文字数:2,007文字

カテゴリ:小説

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