病室は 空に 漂う街を 遠ざけるように
菫外線 リビドー 外気に怯え
君は 包帯を 取れずにいる

話し相手は ガラスの 渡り鳥

時計が無い 錆びた プレーゲリン
「お加減如何?お一人じゃ寂しいでしょう」

「白々しい ずっと監視ていたくせに」
止まぬ 声は夢にアミンを洒ぐ

シーツを汚した罰のような 身に余る電波に耳を塞いで
紡ぎ出しては 縋り付いた

「神様が 2人だけに心をくれたなら こんな花瓶なんて要らないわ
全部 あなたが忘れる前に
返してよ 酷い顔を見て欲しくはないけれど 声が聞こえるわ
眩しい朝に倦むような迎えを待っているの」

病室は 昼夜 等価な 閉鎖
君が 責められぬように

目を覚ます 君は 涎を拭いて
知りたくない景色だけが続く道を
強張る足で 歩き出す 独り

迎えは来ない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

オリジナル楽曲「繭」の歌詞です。
written by 霰綴喜

閲覧数:29

投稿日:2023/10/08 19:45:19

文字数:356文字

カテゴリ:歌詞

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