オレンジに映える空 蒼空を引きのばして
傾く斜陽に誘われて 今日が終わるの

想い残した半月は 白く枯れても
それでも輝く 泡沫に刻まれた過去の花よ
この世で最後の願いと言うならば
あぁ、どうか神さま、聴いてください

二人の片手どうし繋いで 唄った愛のウタは
今もどこかで響いていますか?
忘れ去られる現在(いま)の時も
どこかで息づくことはできるのでしょうか?

あの夜、秋の宇宙(そら)を眺めて
繋いだ片手の温もりを辿って
淡く色を残す記憶の底に佇む私の
夕焼けが心までもを焦がした

遠くに霞む あの都会(まち)の影、ゆらりと揺れた
瞳を揺るがしたのは 君との想い出がよぎったから?

あの影の彼方に君は 笑って居るのでしょうか
私という存在は、もう消えてしまいましたか?

そう、陽が落ちる前に――

唄いたいの最後に 沈められない想いに捧げる鎮魂歌(レクイエム)
包んだ両手から 君を想い返すようにヒカリが零れる
叫びたいの届かない君に 神さま聴いてどうかこの希(ねが)いを
見上げた瞳から 止まっていた時間と想いが流れ落ちる

聴いて欲しいの今、君に 届かない願いが奏でる旋律を
この先癒えることない見えない傷に そっとやさしくキスをして
どうか一声でも この途切れた声に気づいて下さい
『本当に、愛していました――』

気づいて下さい…


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  • 非営利目的に限ります
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SEPIA

学校の窓から半月を眺めて書きました。
乙女の儚い想いを綴ったものです。

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投稿日:2008/03/05 22:05:08

文字数:579文字

カテゴリ:歌詞

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