S
焦げ付いた　夏の香り
家のポストに　着いてた
誰からだろう　誰からだろう
なんて封切って

顔を出した招待状
僕の心を掴むんだ
A
暑いな　暑いな　汗を拭き
君と歩く　遠い道のり
長い　長い　帰路の中
君と僕は　言葉を交わす

手紙　届いた？　明日だね
君が笑う　一緒に行こうって
楽しみだねと　ぼくも笑い
君と僕は　そこでわかれた
B
嫌な予感　微塵もせずに
「後戻り」は　彼の専売特許
奇妙なことが　君から奪う未来
明日も明後日も
S
行きついた　風の香り
皆河原に　集まって
どうしてかな　どうしてかな
何で同級生？　

覚え出した　違和感に
僕の心はおびえだす

A
おはよう　おはよう　男性は
一人笑い　舞台に立った
暑く無いのか　スーツ姿
場違いすぎて　気持ち悪い
C
こんな暑い中　どうも御苦労
私のために　いや違いますか
冗談ほどほどに　本題いこうか

じゃあ、全員　殺しあえ
B
嫌な悪寒　この所為だった？
エスケープは　余所の専売特許
これが現実？　嘘っぱちでしょ
夢だ　夢です　夢だから
S
凍りついた　汗の香り
前の男の　発言が
意味わかんない　意味わかんない
皆固まって

逃げ出した人たちは
――――
C
そんな酷いなぁ　軽くショックだ
男は言った　いや、笑ったんだ
微笑ほどほどに　真顔で言った

おい　逃げんな　殺しあえ
D
血みどろ　血みどろ　赤一面
殺さなくては　殺される
殺せ　殺せ　命限り
殺さなくては　出られない

出口が無いんだ　見つからない
曇った思考　曇った意識
これから僕は死ぬのかな
これから僕は死ぬだろう

意識はいらない　手放して
考えたくない　切り離して

煙る意識が澄んだ頃には……
S
錆びついた　鉄の香り
君の死体を　見つめて
動かないの　動かないの
なんて　揺さぶって

溢れ出した　鮮血が
僕の心を抉るんだ

みんな　みんな　みんな　みんな

焼きついた　赤の香り
僕一人きり　それなのに
終んないの　終わんないの
コロシコンテスト

乾き出した　返り血が
僕の心を壊すんだ

もう　終わらせてよ