0、03

誰かのせいでまたで否定される時の空気が香って
すっころんで笑われるその実感と重なる
知らない思いを知っているフリをしてばれた瞬間
実際どうかは見てないけど
どうせコッチを見ている
「最低」

忘れたい人ばっか、列を成して今日も座って
誰も知らない明日の恥を探してるんだ
有り得もしないような思いまで見えるんなら
もうレンズなんてさ、要らないな

どんな運命も、不幸も、全部が分かんなくなって
忘れたい思い出が、あなたが霞んでゆく
見なくていいものばかり見えるなら
何も見えないのと同じなんだ
知らなくたっていいことばかりさ、この世界
に、比して0、03%程度の
不安ばかり大きく、分かりやすく映って
それが目の前のあなたの事すら
隠してしまうなら
もうどんなレンズも合わないんだろう


都会の喧騒なんて嘘で、モノノ怪ばかりがあって
知識や本や、なんて空虚で実際文字なんて読めないから
友達だった癖にどうしても奴らの顔を思い出せない
道にバッと不意にが鳴り出すのは邪魔な誰かのクラクション
「死んじゃえ」

何も見えない、何も見えない
未来も将来も、明日明後日もまだ見えない
何も見えない
今やもうどう見えないのかもわからない


どうせ今に手を伸ばしたその先ですら
何もわかりゃあしないのに
どうして周り全部しっかりと
見えたらいいと思ったんだろうな
大事なものが見えなくなった
なんて、嘘ついて笑ってました
未だにそこにあったんだ
ずっと見ないふりをしていただけなんだ
それでもあなたの顔だけはハッキリ見たいから
もっと側にいても、いいですか

それは喪失も、最悪も、全部が消え去るような
忘れるほど小さく、大きな思い出
それを見て見ぬふりなんてもう
今更できるほど盲目じゃないでしょう
どうせ見えなくたって心でわかる筈なんだ
この目なんて0、03度しか映らないけど
この手の今届くものばかりは放しやしない
それが風景の全てをぼかして
隠してしまうとも、どう写っても

何も見えない、何も見えない、何も見えない
後悔、失望なんてわからない
何も見えない
誰かの視線なんて、もう一切
何も見えない、何も見えない
目の前にあるモノ以外はもう有り得ないの
だからどうか目を凝らしていて


何も見えない、何も見えない
誰の評価なんて間違いで自分以外嘘
何も見えない
今やもうそこにあるものしかわからない