鼻の凍えた遮断機に
待たされ耽る少年は
きっとどこへも行かれない
空を仰いでいた
色を失くした少年に
差し延べられた小さな手
手を取ることも躊躇って
膝を見つめていた
いつだって少年は悪戯に
自分を傷付け追い込んで
「僕でよければ聞いてあげる」と
夕顔のように笑いながら
手を差し出すフリをした
そうやって生きる少年には
少し不思議で可笑しくて
小さな手を握り返した
過ぎゆく列車に髪が揺れる
あぁ、こういうものだったんだと
ちょっとだけ顔を上げてみた
「繋ぎたいならまた来るよ」と
そういうあなたも泣いていた
朝顔みたいに笑いながら
僕もそう 泣いていた
列車は繰り返し道を塞ぎ
見知らぬ誰かを連れてゆく
消えた遮断機のその傍で
君はゆるやかに消えたんだ
白い温もりを残したまま
青い残滓を散らしたまま
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