『でたらめカリグラフィー』


それでも間違いよと言い直る　ただの説明不足だ
ヤバい　嗚呼　もう駄目だこりゃ　なんて気安い謝罪で

一歩も進まず　二歩程足掻いて
にっちもさっちもどうにもならない
手当り次第に殴り書いたのは
寂しいの反対

今すぐサインをしてと迫れず臆病風を吹かした
なんの何のナンセンス　奔る言葉はでたらめ

爪先でなぞるのは遠い日の美学
ただ一つ唱うため　愛を想像し創造

紙の上から零れ出す
白も黒も褪せてたら味になる
どんな歴史を残せばいい
きっと適当にしてたらそのうちよ


何でも人のせいにしてばかり　もう嫌だ　いい加減にして
あぁだ　こぉだ　言い訳に過ぎるばかりのお勤め

四の五の言わずに　三つ数えたら
うんともすんとも言わない　焦らすな
のべつまくなしに描き出したのは
楽しいの反対

一途にしたためた讃歌はもうその他大勢に埋もれた
特別　理想　夢　希望　腹の足しにはならない

指先で辿るのは在りし日の疑惑
ただ一つ奪うため　愛を押し通し掃討

紙の上から零れ出す
白も黒も褪せてたら味になる
どんな歴史を残せばいい
きっと適当にしてたらそのうちよ

きっと

そうよ