「マスター…。お話があるの」




リイトがそう言ってきたのは私が帰ってきてすぐのこと。リイトは私の部屋で話すと、私を部屋へと引っ張った








私の部屋。二人でベッドに腰掛け話すことにした。…リイトは俯き後ろ手に何かを隠していた




「話ってなに?」


「うん…これをね、マスターに」





そういって私に差し出したのは、一冊のノート。報告書…?




「これは…どうしたの?」


「ちょっと前にね、預かったの。マスターが、ぼくたちについてで悩んだときに見せるようにって」





リイトはノートを開いて見せた。枯死についての項目だった





「あのね、ここに書いてある事がヒイトにおこってるの。ヒイトは枯れそうなんだよ」


「え…?…ヒイト、そんなこと…言ってないのに」


「心配かけたくないからって。
優さんに話してたみたいだけど」





ノートによく目を通すと、成長が異常に早い種は、通常サイズまで成長した日から、少しずつ枯れてゆくと記されていた




思い出してみるとヒイトの成長は早かった。たった一ヶ月弱で成長仕切ったのだから






ヒイトが…もうすぐ枯れてしまうなんて。信じたくない、だけど
この頃ヒイトが部屋に閉じこもるようになったのは枯れてゆく身体を隠すためだとしたら……







いてもたってもいられなくなった私はヒイトに話を聴きに行く事にした。話したくない事なんだろうけど、ちゃんと聴かなくては





「教えてくれてありがとう。私はヒイトと話してくる」


「うん…。マスター、ヒイトに
ごめんねって伝えてください」





目を伏せているリイトの頭を軽く撫でて、私は部屋を飛び出した





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

KAITOと種っこがやってきた40

リイトがマスターに話した事は正しいと私は思ってます。リイトは家族想いの子になってくれました…!

前のページでヒイト視点で続きます

種配布場所はこちらです
http://piapro.jp/content/?id=aa6z5yee9omge6m2&piapro=f87dbd4232bb0160e0ecdc6345bbf786&guid=on

閲覧数:114

投稿日:2010/02/15 22:47:32

文字数:740文字

カテゴリ:小説

クリップボードにコピーしました